2つのグループで行われたアジア最終予選で3位になったチーム同士が、W杯出場権がかかった南米予選5位のチームとの大陸間プレーオフへの出場権をかけて争う、アジア予選プレーオフ。ホーム&アウェーではなく、カタールのアル・ライヤーン・スタジアムでの一発勝負。
UAEのフォーメーションは4-2-3-1で、オーストラリアは4-1-4-1の形で、アンカーにムーイ、1トップにレッキー、フルスティッチがインサイドハーフ、ボイルが右SHと予想外のポジションで起用してきた。
試合は非常にDFラインを高く保っているオーストラリアがボールを支配。UAEはボールを奪ってもすぐにプレスで奪い返され、ほとんどカウンターを仕掛けることが出来ない。
前半10分ごろにはオーストラリアのハイプレスが落ち着き、UAEがボールを持つ時間は増えるが、シュートまで持っていくシーンは無く、オーストラリアもサイドへの展開に偏って単調、早くも試合は膠着状態に陥る。
その後はどちらも単発で良い形はちらほらあったが、シュート数は両チーム合わせてわずか4本、決定機と呼べるものはほとんど無いまま、手探りの前半を終了する。
後半はまずUAEが4分に右SHのハリブ・アブドゥラーが角度の無いところからシュートを放つがオーストラリアGKライアンがセーブ。逆にオーストラリアは、右サイドの高い位置でボールを奪うと、ボイルが粘ってライン際をドリブル突破、折り返しをアーヴァインがニアで合わせてオーストラリアが先制する。
しかしUEAも反撃、後半12分に左サイドをハリブ・アブドゥラーが抜け出し、クロスに交錯して詰まったこぼれ球がカイオ・カネド・コレアの前に転がり、それをしっかり押し込んですぐさま同点に追いつく。
さらにオーストラリアは右での展開からアーヴァインのクロスをフリーのグッドウィンがダイレクトで合わせるもバーの上。そこからはUAEの守備の寄せが甘くなり、フルスティッチのミドルなどオーストラリアにシュートチャンスが増え始める。
35分には右サイドからフルスティッチのワンタッチパスに抜け出したマクラーレンがシュートもUAEのGKエイサがブロック。しかし後半39分、オーストラリアは右CKから相手のクリアボールをフルスティッチがダイレクトでボレー、これがサルミーンの足に当ってコースが変わりゴールイン、オーストラリアが勝ち越しに成功する。
ここからUAEは猛攻、と思いきやあまり反撃する余力が残されておらず、随所でつまらないミスが出てシュートまで持ち込めない。そしてそのまま1-2で試合終了、オーストラリアがペルーとの大陸間プレーオフへと駒を進めた。
やはり地力ではオーストラリアのほうが上で、UAEも良く頑張ったのだが終盤は完全に足が止まってオーストラリアに押し切られてしまった。次はいよいよW杯出場権がかかったペルーとの大陸間プレーオフ。実力ではペルーが上回るだろうが、会場はUAE戦と同じアル・ライヤーン・スタジアム。コンディションやピッチに対する経験を考えると十分オーストラリアにも勝機があるとみる。果たして勝負はいかに。