どちらも今大会無失点で勝ち上がって来た、青森山田と東山との準々決勝。夏のインターハイでも対戦があり、青森山田が5-2で圧勝している。
青森山田はいつも通りの4-4-2フォーメーションで、東山は5-3-2の守備的な布陣で臨んで来たが、前半5分にロングスローからドフリーで丸山がヘッドも枠外と青森山田がいきなりの決定機。
しかしその後は青森山田のSHに対してWBが素早くカバー、サイド攻撃を上手く封じて東山が試合を膠着状態に持ち込む。すると前半13分、ロングスローから左サイドをえぐってクロスを上げると、ファーに飛び込んだ夘田がヘディングを叩き込み、青森山田に初めての失点をもたらす。
そこからは当然青森山田が圧倒的にボールを支配するが、東山はPA内に人数を固めて粘り強く守り、33分には阪田のドリブル突破から惜しいクロスを放つなど、カウンターを狙う体力も備えている。
しかし前半39分にクロスに対して先制点を決めた夘田が痛恨のハンド、松木が蹴ったボールを東山GK佐藤が手に当てたが脇の下を掻い潜ってゴールが決まってしまう。ハーフタイムまであと1分だっただけに、この1点が東山にとっては痛恨だった。
後半も前半とほぼ同じような展開、東山は後半10分にアーリークロスをFW藤枝が足を投げ出し先に触るが、上手くヒットせず。逆に13分、青森山田はロングスローからのこぼれ球を渡邊が蹴り込み、青森山田が逆転する。
東山はフォーメーションを4-4-2に変更して反撃を試みるが、青森山田の守備における寄せの速さ、球際の強さの前になかなか良い形が作れない。青森山田は要所でファールを受けて時間を使う、高校生らしくない(?)したたかさを見せて逃げ切りを図る。
後半4分のロスタイム、東山は阪田のドリブルを中心に打開を図るが、青森山田は最後まで足を止めず守りきり試合終了。青森山田が2-1で勝利、新国立競技場で行われる高川学園との準決勝へと駒を進めた。
東山は最後は力負けをしてしまったが、王者相手にさほど決定機を作らせず、少人数でもカウンターの形を作って来る良いチームだった。それだけに前半終了間際の失点が無ければ、もうちょっと青森山田の焦りを引き出せたかもしれない。まあそれも含めてサッカーだけど。