最終予選に入って1勝2敗、既にサウジとオーストラリアに勝ち点6差を付けられ、グループ2位に入るにはもはや絶対に負けられない状況になってしまった日本代表。
3試合目は勝ち点3が必須のホームオーストラリア戦。日本の先発はGK権田、DF長友、吉田、冨安、酒井、中盤が遠藤、守田、田中碧、前線が南野、大迫、伊東純也と、最終予選で初めて4-3-3のフォーメーションを敷いてきた。対するオーストラリアはロギッチがトップ下に入った4-4-2っぽい形。
オーストラリアは4-3-3を予想しておらず、日本はポゼッションで優位に立ちながら試合を展開、CKから遠藤のヘッドは決まらなかったが、前半9分に左から南野のグラウンダークロスにベヒッチがアタックも足に当てられず、フリーになった田中碧が冷静に決めて日本が先制する。
その後はオーストラリアがややボールを持つ展開。その中でカウンターから大迫のシュートや、大迫が2人のマークを受けてキープする場面もあったが追加点を奪えず、逆に前半42分に伊東純也のパスミスから逆襲を受け、相手のシュートを権田が触ってゴールポストに当たる決定機を作られる、
後半、オーストラリアはFWのボイルが長友のサイドに流れ、左へはムーイが上がる3トップのような形になり、これで伊東と南野が押し下げられて日本がポゼッションで劣勢に立たされてしまう。
すると後半21分、長友が前に出たところであっさり裏にボールを通され、折返しに突っ込んだ選手に守田がスライディング、これをPKと判定されたがVARでエリア外のFKと判定。しかしこれをフルスティッチに直接決められ同点。
日本は柴崎と浅野を入れるも、日本はポジションのバランスが後ろに偏って反撃を仕掛けられず、このまま万事休すかと思われたが、後半40分に吉田から一発のパスに浅野が抜け出し、シュートはGKの手に当たってポスト、これがカバーに入ったベヒッチの足に当たってオウンゴールという、何ともラッキーな得点で勝ち越す。
あとは何とか人数をかけて守り切って試合終了。これでオーストラリアとは勝ち点3差に迫り、日本は最終予選の2位抜けに首の皮一枚可能性を残す結果になった。ただ、勝ち点3は得たけど、正直言って怖さが全く無いオーストラリア相手にギリギリの勝利では、これからの戦いに不安ばかりが募る試合だったと言える。
日本は4-2-3-1から4-3-3に変わった事で、遠藤と柴崎で中盤をおろそかにする事が無くなり、守田がバランスを取って安定はするようになったが、インサイドハーフが担うはずのニアゾーンへの進出が無く、5レーンの強みを全く活かせなかった。
せっかく前半は4-3-3のおかげでサイドで優位に立てたにも関わらず追加点が奪えず、後半になってオーストラリアが戦術を変更したら防戦一方、DFラインが低いままで前線が孤立、苦しい展開を自ら招いてしまった。
同点にされた時は、これで森保監督更迭、田嶋は四面楚歌になるだろうし、そのほうがいいかなと思ったんだけどね、まあ今回はベヒッチ様様（笑）。大迫と柴崎、酒井は明らかに劣化しているし、長友は戦術の穴。監督も選手も世代交代しないと、今後の戦いは不安ばかりである。
