「どうにも決められないスペイン、10人のスイスがあと一歩で奇跡を起こしかける」EURO2020 準々決勝 スイス-スペイン

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ベスト16では世界チャンピオンのフランスに対して、3-1から追いついてPK戦で勝利したスイスと、クロアチアから5点を取って勝ち上がったスペインが対戦した準々決勝。

フランス戦では3バックを取ったスイスは、4-3-3の戦術を採用するスペインに対しては4-2-3-1を採用、1トップのモラタに対してCB2枚が付く以外は、トップ下のシャチリがブスケツなどマンマークの形で守る形にして来た。

が、いきなり前半9分にスペインはCKからこぼれ球をジョルディ・アルバがシュート、これがザカリアの足に当たってコースが変わりゴールイン、スペインがスイスのオウンゴールで先制してしまう。

スペインは、その後もスイスのマンマークを物ともせずパスワークでボールを支配。スイスは右SHのエンボロがハムストリングスを痛めて交代というアクシデント。しかしスイスもセフェロビッチのポストプレイや、サイドから裏を狙うボールで時々カウンターを繰り出し試合は膠着状態へ。

後半からスイスが前に出て、セットプレイからザカリアのヘッド、カウンターからツーバーのシュートなど何度か惜しいチャンスを作る。すると後半22分、スイスが中盤でボールを奪い、パスをラポルテがクリアしたボールがパウ・トーレスに当たってフロイラーの前に転がり、中へ飛び込んだシャチリに合わせて同点。

しかしスイスは、後半32分にフロイラーがモレノに両足タックルを見舞ってしまい、やや厳しい判定ではあったが一発レッド。これでスイスは4-4-1で自陣に壁を作り、スペインは5トップ状態でサイドから徹底的に攻める流れ。しかしスイスも足を止めずしっかりスライド、スペインに自由を与えない。

そして試合は延長に突入、前半10分にオヤルサバルが抜け出し、並走したモレノがシュートも至近距離でゾマーがストップする。前半13分にもオヤルサバルのミドルをゾマーが横っ飛びでセーブ。

後半5分にもサイドからの折返しをジョレンテがフリーでシュート、これもロドリゲスがスライディングでブロック、直後にも同じ形でダニ・オルモのシュートはゾマーがキャッチ。後半12分にモレノが抜け出しシュートも威力が甘くゾマーが防ぐ。ロスタイムにはジョレンテのクロスをエルナンデスがヘッドも当たりが浅くバーの上、そして勝負はPK戦へ。

PK戦で、スペインは1人目のブスケツがいきなりポストに当てて失敗、3人目のエルナンデスもセーブされてスイスが奇跡を起こすかと思われたが、疲れ果てたスイスは2人目から3人連続で失敗、スペインは5人目のオヤルサバルがきっちり決めて、スペインがPK戦逆転勝利、イタリアとの準決勝へ駒を進めた。

スペインはボールを支配して何度も決定機を作ったものの、今大会はモラタに確実性が無く、モレノにゴールが生まれていないのが辛いところ。イタリア戦でケチャドバになればいいが、このままではちょっと厳しい試合になってしまいそうだ。

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