初戦のフィンランド戦で、エリクセンが心停止で倒れる(その後蘇生して回復)という衝撃的な事件が起こったデンマーク。2戦目はロシアに快勝したベルギーと対戦。コペンハーゲンのスタジアムは、65%の2万5千人の大観衆で埋まっている。
デンマークは当然エリクセンは大会からリタイア、3-4-2-1のフォーメーションで臨んで来た。対するベルギーは、ルカクの1トップにカラスコ、メルテンスのシャドーを配した3-4-2-1のミラーゲーム。ベンチには怪我から復帰したデ・ブライネが入っている。
試合はいきなり前半2分に、デナイヤーのミスパスをホイビュルクが高い位置でカット、ラストパスをポウルセンがきっちり流し込みデンマークが先制。その後もエリクセンに勝利を捧げるためにチームが一丸となったデンマークが、ベルギーを徹底的に押し込む展開。
しかし何度かあったチャンスにデンマークは追加点を奪えず。30分を過ぎるとデンマークのプレスが落ち着き、徐々にベルギーがボールを持つ時間が増えて来る。前半35分にはダムスゴーのシュートが僅かにポスト左へ外れる。
後半から、ベルギーはメルテンスに代えてデ・ブライネを投入、ルカクとカラスコが2トップ、デ・ブライネがトップ下の3-4-1-2に変わる。すると10分、右サイドをルカクが突破、デ・ブライネがパスを拾って一瞬の溜めから横パス、これをトルガン・アザールが押し込みベルギーが追いつく。
ここでベルギーはさらにエデン・アザール、ヴィツェルが入り、どんどんメンバーが豪華になる。デンマークも25分にシュートもGK正面、デムスゴーがPA内で倒れたと見えたがシミュレーションでイエローカード。
すると26分、ベルギーはルカクのキープからダイレクトパスを4本繋ぎ、最後はデ・ブライネがGKのニアを抜く正確なシュートを決めてベルギーが逆転。デンマークも30分にブライスワイトがシュートもGKクルトワがナイスセーブ。41分にもブライスワイトのヘッドがクロスバーの上に当たって外れる。
5分間のロスタイムもデンマークは最後の粘りを見せたが、結局スコアは動かず1-2で試合終了。ベルギーが貫禄の2連勝、逆にデンマークはこれで初戦に続き連敗となり、エリクセンに勝利を報告する事が出来なかった。
前半はデンマークの猛攻にアップアップのベルギーは、デ・ブライネが入った事でマークが分散、それまでケアーに封じられていたルカクが自由になり、そこから一気に流れが傾いた。前線が好調であれば、間違いなくベルギーも優勝候補に加わる存在になるだろう。