EUROの第1節で一番の好カード、ミュンヘンのアリアンツ・アレーナで行われたドイツ対フランス。ドイツはニャブリ、ミュラー、ハフェルツの3トップを並べた3-4-2-1、フランスはベンゼマの1トップに、ウイングがエンバペ、グリーズマンを置いた4-3-3のフォーメーション。
優勝候補筆頭のフランスに対し、ドイツがどう出るか注目していたのだが、WBを比較的高い位置に置いて基点を作り、前線の3人がポジションチェンジをして流動的にパスを引き出す王道的な試合運びをして来た。
フランスはどちらかと言うとカウンターに重点、17分にはポグバのカットからカンテ、グリーズマン、最後はエムバペがカットインからシュートもノイヤーが何とかパンチングというビッグチャンス。
すると前半20分、右サイドでスローインからポグバがキープ、再びポグバがアウトで左サイドにボールを送ると、リュカ・エルナンデスのクロスをフンメルスがクリアしようとして自陣ゴールに決めてしまい、ドイツのオウンゴールでフランスが先制する。
そこからはドイツがボールを支配、ゴール前で2度ほどFKのチャンスを得るも決められず。38分には左サイドから崩してギュンドアンが合わせるも上手くヒットせず。
後半は逆にフランスがボールを保持する流れで始まり、7分にはラビオが左サイドからシュートもゴールポストに当たる。9分には左から崩してからのクロスにフリーのニャブリがシュートもわずかにバーの上。
15分過ぎからはまたドイツがボールを支配するも、22分にはフランスのカウンターで、エンバペがカットインから絶妙なタイミングでシュートを決めるが、ボールを受けた時のタイミングがオフサイドの判定でノーゴール。29分にはドイツがヴェルナーとザネを入れるが戦況は変わらず。
フランスは後半33分に、カウンターからフンメルスがエンバペに振り切られてスライディングもノーファールの判定。さらに39分にも綺麗なカウンターからエンバペが抜け出し折返しをベンゼマが決めるがこれもVARでオフサイド。
ドイツはさらにエムレ・ジャンとフォラントを入れ、徹底的にクロスを浴びせかけるもフランスは中央を固めて跳ね返し、6分のロスタイムでもスコアは動かず結局0-1で試合終了、優勝候補筆頭のフランスがまずは順当に勝ち点3を重ねた。
試合前の予測では、世代交代に躓いているドイツが苦戦必至と思われていたが、スタッツではドイツがボール支配率、シュート数ともに上回るなど、内容的にはフランスを上回っていたとさえ言える。ただ、守ってカウンターはフランスが最も得意とする形で、ドイツにはクローゼ以来ストライカーが生まれていないのが結果に現れてしまった。ヴェルナーもイマイチ信頼を得られていないし、救世主を待つしか無いのだろうか。