「日本が待ち望む”ポスト大迫”に名乗りを上げたのは、まさかの代表デビュー選手」キリンチャレンジカップ2021 日本-セルビア

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日本のスタメンは、GK権田、DF長友、谷口、植田、室屋、ボランチ守田、橋本、2列目が南野、鎌田、伊東、1トップが古橋という4-2-3-1の並び。五輪OA組と大迫を除けば、現時点でのベストメンバー。対するピクシー率いるセルビアは3-4-2-1。

試合は日本がボールを持ってはいるのだが、セルビアはラインを上げてコンパクトに守り、縦パスに激しくプレッシャーをかけて来るので、日本は時々古橋が裏を狙うぐらいで、ほとんど前線へボールを運ぶ事が出来ない。サイドを使おうにも、WBが戻って5バック気味に縦を埋めるのでクロスも上げられない。

前半25分から、セルビアも少しずつエンジンがかかって来たようで、攻撃に人数をかけてボールを回し始める。スペースが出来た分、前半33分に伊東がカットインから初めてシュートらしいシュートも、終盤は立て続けにセルビアが危険なシュートを放つ。

後半から、日本は古橋と橋本に代えてオナイウ阿道と川辺を投入。するとオナイウ阿道のキープからCKを得ると、ニアで谷口がフリックしたボールに飛び込んだ伊東が押し込み、日本が先制する。19分にはカウンターから伊東のクロスをオナイウが押し込むもオフサイドの判定。

さらに後半44分には浅野が裏を取って完全に抜け出し、GKと1対1になるもシュートはGKに当たってまたもゴールならず。そしてそのまま1-0で試合終了。

日本は勝利こそ手にしたものの、若手主体のセルビア相手としては物足りない結果。特に前半の攻撃はせっかくボールを奪ってもすぐにスローダウン、短いパスをミスして何度もカウンターを浴びるなど、もしセルビアが一軍だったらとても無失点では済まなかっただろう。

良かった点としては、何度もミスからボールを奪われてもすぐに戻ってデュエルでボールを奪い返す意識が統一されていた事。セルビアにスピードがある選手が居なかったのもあるが、ゴール前でフリーにさせるような場面はあまり作らせず、谷口、植田のCBコンビも安定していた。

そしてもう1つの収穫は、この試合が代表デビューだったオナイウ阿道が、1トップとして攻撃の基点となる働きを見せてくれた事だろう。前半の古橋がことごとく潰されてしまったのと対照的に、体の強さとキープ力でセルビアの守備に対抗できていた。日本が待ち望む「ポスト大迫」がようやく見つかったのかもしれない。

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