「これぞイタリアコンビの真価、日本はやっと強豪国らしい力技を身に付けたのか」カタールW杯アジア2次予選グループF 日本-モンゴル

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ボールポゼッションが80対20、シュート数は34対2、うち枠内シュート数が25対0、ゴールキーパーのセーブ数が0対11という、スタッツも圧倒して日本がモンゴルを14-0で葬り去ったわけだが、まあ試合の進行についてはいちいち書かなくてもいいよね(笑)。

日本のフォーメーションは4-2-3-1で。GK権田、DF小川、冨安、吉田、松原、ボランチ遠藤、守田、2列目が南野、鎌田、伊東、1トップが大迫と、両SBだけが韓国戦とメンバーが変わったスタメン。対するモンゴルは4-1-4-1だけど、実質的にはアンカーがDFラインに吸収された5-4-1の形になった。

こういう相手との試合だと、今までの日本だとだいたいゆっくりと後ろでボールを回しながら、サイドで詰まったらバックパス、たまにSBがオーバーラップして人数が揃った中にクロスを上げては跳ね返され、苦し紛れに混雑する中央をワンツーで突破しようとしてカウンターを喰らい、あわや失点みたいな展開になるのが普通だった。

その理由は、日本のボールを動かすスピードが遅いために、相手のブロックがボールサイドに移動する余裕を与えてしまい、結果的にボールホルダーはパスコースが無くなって、出しどころを探しながらコネてはバックパスという選択しか取れなかったからである。

しかし、この試合の日本はDFラインでのパス回しにスピードがあり、長い距離のサイドチェンジや縦パスが正確で、モンゴルのマークが付ききれないうちに伊東へボールが渡り、守備陣形が整わないうちにクロスを上げられ、中でフリーな選手が生まれる事で得点を量産する事が出来た。そしてモンゴルがサイドを警戒すると、今度は中央の守備が薄くなって縦パスを通され、まさに日本のやりたい放題。

日本代表が格下相手に不甲斐ない試合をした時は、ずっとDFラインでのパス回しが遅い、サイドチェンジが少ないと愚痴を書くのが恒例だったのだが、ようやく日本も欧州における強豪国のように、相手が固めた守備をビルドアップで剥がして行く攻め方が出来るようになったのかと感慨深かった。

やはりそれは、CBの吉田と冨安のコンビがどちらもセリエAで仕事をしている事が大きいだろう。イタリアのプロビンチャは欧州の中でもことさら守備が堅い。格下相手でも緩いビルドアップなんかをしていたら、いつまで経っても点が取れないからね。試合自体のMOMはハットトリックの大迫か2G4Aの伊東だろうが、個人的にはビルドアップの中心だった吉田を挙げたいね。

さてこれで日本は5試合で勝ち点15。グループ2位のタジキスタンが6試合で勝ち点10、残り2試合で連勝しても16にとどまるために、日本は次節のタジキスタンとの直接対決で引き分け以上ならグループ突破が決まる。次もスッキリ勝って終わっていただきたいところだ。

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