レンタル移籍中の久保にとっては、里帰り対戦というべきレアル・マドリーとの試合だったが、ヘタフェはスタメンが4-4-2で、FWがクチョ・エルナンデスとアンヘル、SHがククレジャとポルティージョで久保はベンチスタート。
後半までヘタフェはレアルに得点を許さず、7分に久保はポルティージョと交代で投入、これで前線は1トップがマタ、2列目がククレジャ、アレニャ、久保の4-2-3-1といつものスタメンが並んだ。
すると後半13分に右でボールを受けた久保がドリブル、3人に囲まれながらもパスを通し、最後はククレジャのシュートに繋げる悪くない立ち上がり。しかし後半15分、ククレジャが寄せに行ったがあっさりクロスを上げられ、ベンゼマがマークを振り切ってゴール、レアルが先制する。
さらに後半17分、右サイドでボールを受けたメンディに対してマタと久保がプレスをかけるも、真ん中をドリブルでぶち抜かれてマルセロにパス、折返しをメンディ自身に決められレアルが2点目。
後半25分、久保がGKまでプレスをかけに行き、前残りになった状態で縦パスが送られ、それに対してメンディが後ろから倒してイエローカード。ヘタフェはククレジャのサイドにボールが集まるので、久保はボール欲しさに左に寄ったポジションを取るのだが、パスが思うように出てこない。
ようやく後半32分に右で久保がボールを受けてドリブル突破、左へパスを送るがアレニャにスルーしてしまってパスが通らない。35分にも久保が右でボールを持つが、前線の動きが無いのでパスを出せず、後ろに返したボールがミスになってしまう。
最終盤は、久保も開き直って自由にポジションを取ってボールを持ったらゴリゴリと個人技勝負に出るようになったが、時既に遅し。ロスタイム2分もスコアは動かず2-0で試合終了。
結果的に言えば、いつもの3人を後半早々に投入したボルダラス監督の采配が裏目に出てしまったかなと。前半を無失点に抑えて後半も守りを固める流れで入ったチームにあって、3人は空気を読まずに高い位置からプレスをかけ、そこで前後の分断が生まれてレアルにつけこまれてしまった。
ビハインドになってヘタフェが反撃に出るかと思いきや、ラインの低さはそのままで変わらず、どうやって点を取るかという戦術の狙い、ゲームプランが全く見られなかった。監督と選手の意図が統一されず、久保にとっても不幸なレアルとの対戦になってしまった。