今シーズンのJ1で2位になったガンバと、J2優勝を決めて来期はJ1に昇格する徳島ヴォルティスとの天皇杯準決勝。ガンバは宇佐美がベンチで4-4-2のフォーメーション、徳島は4-2-3-1のマッチアップ。
試合は序盤から圧倒的にガンバがボールを支配する。ガンバは守備ではDFラインがハーフラインに位置して前線からハイプレス、ボールを持てばSHとSBのボール交換から突破と圧倒的に攻め立てるが、徳島はサイドはマークを受け渡しせずマンマークのまま追って行く守備で食い下がる。
しかし前半10分にはパスを繋いでファーストシュートと、SBとボランチが絡むビルドアップと、ガンバのサイドに出来るスペースを使った徳島らしい落ち着いたパスワークを披露し始める。前半18分にはCKから垣田がドフリーでシュートも枠外の決定機。
ガンバも後半終了間際に渡邉千真がPA付近からシュートを放つも徳島GK上福元が片手一本でセーブ、直後のCKからパトリックがヘッドも枠外と盛り返し、そのままスコアレスで前半を終了する。
後半早々、徳島は左サイドの西谷からクロスが垣田に通るが、シュートはヒットせず徳島は最大の決定機をものに出来ない。するとガンバは8分に小野瀬のクロスから倉田がシュート、上福元が弾いたボールを混戦からパトリックが押し込みガンバが先制する。
これでガンバは4-4-2のブロックを敷いて守る形にシフト、そして宇佐美を渡邉千真に代えて投入する。徳島は19分にガンバのクリアミスを拾った西谷がPA内に切れ込んでシュートもガンバGK東口がセーブ。
その後も徳島は徹底したサイド攻撃でガンバのブロックを外から執拗に攻め立てる。しかし追加点はガンバ、後半37分にパトリックがポストしたプレイでボールを奪いきれず、ターンからオーバーラップした福田にスルーパス、前に出た上福元の上を抜く技ありゴールを決める。
疲れが見える徳島は、さすがにここから反撃する力は残っておらず、試合はそのまま2-0で試合終了。これで元日の天皇杯決勝は、順当に川崎フロンターレとガンバ大阪というJ1の1位・2位同士のカードになった。
来期はJ1参入の徳島は、良いサッカーはしているんだけど得点を決める個人能力に欠ける事を露呈。来期は浦和の監督へ就任が決まっているリカルド・ロドリゲス監督が抜ける事も含め、補強策をしっかりしないとJ1残留は厳しそうである。