「久々に久保が輝きを放つも、エメリ監督にとっては光より陰が問題なのかもしれない」スペイン・リーガエスパニョーラ第12節 ビジャレアル-エルチェ

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ヨーロッパリーグから中2日で迎えたエルチェとの試合。バッカが怪我で欠場、パコ・アルカセルが怪我明けでFWがいないビジャレアルは、前の試合から久保など8人の選手を交代、モレノを1トップにした苦肉の4-1-4-1でスタート。

前半はビジャレアルが圧倒的にボールを支配するも、エルチェは守備時には両SHがDFラインまで下がった6-3-1のような形から、素早くボールホルダーにマンマークを仕掛ける守備の前に、ビジャレアルはただボールを動かずだけで相手をほとんど崩すことが出来ない。

激しいマークでFKの場面は何度か作るのだが、結局得点には繋げられず前半のスタッツではビジャレアルの枠内シュートはゼロ。業を煮やしたエメリ監督は、後半からバエナとチュクウェゼを下げ、久保とパコ・アルカセルを投入、4-4-2のフォーメーションで久保が右SHに入る。

久保はファーストプレイで中に入ってパスを受け、ドリブルからエストゥピニャンにヒールパスを送るもハンドの判定。7分には久保からアウトサイドでパコ・アルカセルにパス、シュートは左に外れる。

後半17分には右でパスを受けてドリブル、中へパスを出した後に切れ込んでPA内に入り、相手の足に当たって倒れるもノーファールの判定。さらに27分、FKの流れからモレノが前を向き、PA内でパレホから横パスを受けた久保がシュートも、スペースが無くコースだけを狙ったがGKバディアに防がれる最大の決定機。

このあたりからは相手も久保へ早めにマークを付けるようになり、しばらくボールに触る機会は少なくなったが、後半40分に引いた位置からファーサイドに飛び込んだエストゥピニャンにピンポイントでクロスを合わせたが、シュートは上手く当たらずキャッチされる。41分には右サイドでパスを受けてモレノは空いていたがカットインをしようとしてロスト。

結局、3分のロスタイムでもスコアは動かず0-0のスコアレスドローで試合終了、これでビジャレアルはリーグ戦3試合未勝利、順位はまだ3位をキープしているものの、首位との勝ち点差は5に広がった。

右SHという得意なポジションで出場した久保は、いつもよりも多くのボールに絡んでチャンスを作り出していたが、ちょっとボールを持ち過ぎの感があって危ないロストもあるなど、まだ手探りでプレイをしている印象だった。

おそらく、エメリ監督としてはもっと選手がトライアングルを作って素早くパスを回して集団で崩すサッカーを指向しているのだろうが、久保はまだ意思疎通が出来ておらず、現時点では個人のアイデアで崩す王様プレイに偏ってしまっている。マジョルカだったらそれでも良かったのかもしれないが、ここは実績を誇る選手が並ぶビジャレアルであり、19歳のレンタル選手にチーム戦術を左右させるわけには行かない。そこが修正されない限り、リーグ戦での先発機会を得るのは難しいかもしれないね。

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