新型コロナウィルスの影響で無観客試合で行われたチャンピオンズリーグ・ベスト16の第2レグ、PSG対ドルトムント。パルク・デ・プランスでは観客の声援をスピーカーで流したり、派手に花火を打ち上げたりと、何とか場を盛り上げようとする苦肉の策が展開される。
PSGはムバッペが体調不良でサブ、ヴェッラッティとムニエが出場停止で、2トップがカバーニとサラビア、SHにネイマールとディ・マリアを置いた4-4-2のフォーメーション、ドルトムントはハーランドの1トップにシャドーがサンチョとアザールの3-4-2-1。
第1戦を2-1でリードして折り返しているドルトムントだが、ボールがディフェンシブサードにある時は5-4-1のブロックを作って守備を固めるものの、それ以外は積極的に前からプレスをかけに行ってPSGにペースを握らせないサッカーを展開する。
その思惑が崩れたのが前半28分、PSGはCKからファーでフリーになっていたネイマールがヘディングを決め、あっけなくPSGが先制する。その後はドルトムントがジリジリと攻勢に出るも、前半のロスタイムに中盤でボールを奪ったPSGはサラビアのダイレクトクロスにベルナトが反応、足で触ったボールがゴール左に吸い込まれて2点目をゲットする。
後半はアグリゲートスコアでビハインドを負ったドルトムントがハイプレスを仕掛ける。が、PSGのキンペンベとマルキーニョスにハーランドがガッチリマークされてなかなかシュートの機会が訪れない。そして後半19分にPSGは病み上がりのムバッペを投入も、動きは良いが足にボールが付いていない感じ。
後半44分に、ドルトムントはネイマールと競り合って倒してしまったエムレ・ジャンが、その後の揉め合いで手を出したと見なされレッドカード、これでドルトムントは万事休す。PSGがベスト8へと駒を進めた。
ドルトムントはせっかくの第1戦でのリードをセットプレイのマークミスからあっさり献上してしまうなど、詰めの甘さが致命傷になってしまった。PSGは怪我人も多かったが、選手層の厚さと経験でドルトムントを上回った。
ただ残念なことに、ユーベのルガーニがコロナウィルスに感染した事もあり、既に今年のチャンピオンズリーグは延期が決まっているという報道が為されている。
CL、ELも一斉延期か。正式発表はまだだが決定済みと欧州メディア報道
セリエAやリーガに続き、CLとELも全試合の延期が決まったとスペイン紙『マルカ』などが伝えているhttps://t.co/LY6qBkFK6g
— フットボールチャンネル?? (@foot_ch) March 12, 2020
欧州全体に広まっている現状を考えると、このまま今期は終了になってしまう可能性は高いように思う。今期の優勝はサッカークラブではなく新型コロナウィルスになってしまうのだろうか。