長谷部、鎌田、奥川と3人の日本人選手が揃ったヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦の試合。
フランクフルトは4-3-2-1の形で、長谷部がアンカーで鎌田がシャドーの位置に入った。そしてハーランド、南野という攻撃陣の主力が抜けたザルツブルクは、ファン・ヒチャンとダカの2トップに奥川がトップ下、中盤がダイアモンドになった4-4-2でフォーメーションは以前のまま。
試合はアウェイのザルツブルクがまずフランクフルトを押し込むが、12分にスローインからトゥレのスルーパスを受けた鎌田が上手くザルツブルクGKスタンコビッチの股間を抜くシュートを決めてフランクフルトが先制点をゲットする。
ザルツブルクはダカと奥川が前線で基点になれず、ファン・ヒチャンが中盤に下がってボールを繋ごうとするが、そこからドリブルを仕掛けても全然怖くない。ザルツブルクは反発力を見せられず試合は膠着状態に。
すると43分に長谷部が起点のカウンターから鎌田が抜け出し、スピードが無いので追いつかれはするが、切り返しで抜いてチップキックで飛び出したスタンコビッチを交わす技アリのゴールで2点目。
ザルツブルクは後半からダカと奥川を下げ、アデイェミとコイタを入れて勝負に出るが、逆に後半8分、エンディッカのクロスが何故かどフリーになっていた鎌田がヘッド、DFに当たってコースが変わりあっさりハットトリック。さらに11分にもカウンターからコスティッチが決めて4点目、これで試合はほぼ決まってしまった。
その後は鎌田がサイドで股抜きパスを決めたりとフランクフルトはノリノリだったが、何度かあった決定機に決められず、鎌田が下がった後の38分にPKを与えてしまい、結局4-1で試合終了。3点差ではまだ勝ち抜けは確実とは言えない条件になってしまった。
鎌田は前回の試合では良いところが無く、このままサブ降格かと思ったが良くリカバリーして、しっかり結果を出したのは立派。長谷部は危ない場面には必ず顔を出す危機管理能力を発揮、ゲームコントロールも存在感を見せて調子が上がって来た。
逆に奥川は良いところ無し。全体的にフィジカル、スピード、インテンシティに欠け、パスも弱くてワンツーに頼るだけの、まるでユース世代の選手のようだった。とは言え、かつての鎌田も似たようなものだったので、まだまだこれから伸びる余地は十分にある。