この試合を見始めたのは、既に前半を終えて0-4という屈辱的なスコアだった事を知ってからだったので、いざ試合が始まってみると、前半で大差を付けられるほど悪い試合はしていないなと思った。
ただ、個人能力に関しては歴然とした差があり、鈴木と浅野の2トップはスピードはあるがボールコントロールがままならず全く基点になれず、攻撃の緒は中盤に下がってボールを受ける中島からのボールのみ。その中島も相変わらずの持ち過ぎ病でロストを繰り返す。
まず前半の8分に、室屋がマークに付いていながら振り切られてクロスを上げさせる、佐々木が高さでロンドンに負けてヘディングゴール。しかしまだ日本はこの時点では反発力があった。
しかし30分に植田のパスミスから、マチスのマークに中島が遅れ、佐々木のポジションも中途半端なところを折り返され、ロンドンに押し込まれる。この失点で、日本のDFラインは前に出る意欲が消えて、2トップ+中島とその後ろが完全に分断。日本の守備はプレスが一切かからずただ棒立ちするのみ。
3点目はクロスにまた佐々木が競り負け、ロンドンへのカバーに畠中が遅れた事だが、その前に守備陣の足が止まってボールを回されまくったのが遠因で、中島と原口はムキになって個人でのドリブルを仕掛けるなど、チームはもはやバラバラの状態。
そして38分、攻撃に移ったところで柴崎がボールを奪われ、植田がラインを作らずGKの位置まで下がり過ぎてしまい、そのギャップをソテルドに入り込まれて4点目。これで事実上、試合は決まってしまった。
後半から、日本は鈴木と植田に代えて古橋と三浦を投入、中島をトップ下にして左右に原口と古橋を置いた4-2-3-1に変更、これでSHがワイドなポジションを取って攻撃に幅が出来るようになり、DFも三浦が率いた事でラインとバランスを意識した守りになって日本の試合運びが安定する。
さらに1トップに永井とボランチに山口を投入、ポストプレイと中盤の攻撃参加が向上した日本は惜しいチャンスを何度か作りながらも得点できなかったが、ようやく後半24分に永井のグラウンダーのクロスを山口がシュート、ボールは相手に当たってゴールとなり1点を返す。
まあこのブログでも128回ぐらい書いているけど、森保監督に戦術を指導する能力は無くて、選手を並べて後はお前たちで何とかしろというチーム作りなので、組み合わせや試合の流れがたまたま合えばいいのだが、1つ歯車が狂うと簡単に崩壊してしまう。
この試合では、いつもの欧州組が居なくて手探りで試合を進めないといけなかったところに、中央に下がる中島に頼った組み立てになって攻撃に幅が無くなり、2失点目で攻守の意識がバラバラ、後半から適材適所になって盛り返したが時既に遅しという結果になってしまった。
ハリルホジッチがホームで1-4の負け試合をしたら一気に解任騒動になるところだが、我らが協会は森保監督に全幅の信頼を置いているようで、E-1選手権もこのまま行くことになるだろうから、気まぐれポジションガチャで上手く嵌った選手が運良く生き残る代表選考になるのだろう。