「リベロとして開眼した遠藤、チームの大きなオプションへ」カラバオ・カップ 準々決勝サウサンプトン-リバプール

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リーグで最下位に沈んでいるサウサンプトンは、4日前にマーティン監督を解任、リバプールとのカラバオカップ準々決勝は、U-21のラスク監督が代行で指揮を取る。フォーメーションは5-4-1で、菅原はベンチスタート。

対するアウェイのリバプールは4-3-3の形で、何と遠藤が左CBでクアンサーと組んでのスタメン。攻撃陣は、ヌニェスの1トップに、ウイングがガクポとエリオットという並びでスタート。

試合が始まると、遠藤はマイボール時に中盤へ上がって3-2-4-1のような形に変化する驚きの可変フォーメーション。フリーになる3バックの左右から、フリーマンの遠藤を使うか、相手の守備を引き付けてビルドアップを行う狙いがあるのだろう。

前半から何度か遠藤のチャージなどでボールを奪えているリバプールは、前半24分にアレクサンダー=アーノルドが自陣からドリブルで持ち上がって前線にパス、これが相手に当たって裏へ飛び出したヌニェスの前に上手く転がり、きっちりゴールに流し込んでリバプールが先制する。

さらに32分、左サイドのガクポから遠藤にパス、中に入ったガクポに優しいリターンを通し、最後はラストパスを受けたエリオットがDFの間を割ってのシュートを決めて追加点。35分にも遠藤のスティールから最後はマカリスターがシュートもセインツGKマッカーシーに防がれる。39分にも右サイドでアーチャーの抜け出しに、遠藤が素早くカバーしボールを奪う。

後半からゴメスとアレクサンダー=アーノルドに代えて、ツィミカスとキエーザが投入。キエーザは右のウイングに入り、モートンが左SB、エリオットがインサイドハーフ、マカリスターがアンカーと大きくポジションチェンジ。ただ、キエーザは周りと意思が合っておらず、リバプールの攻撃は左偏重になってしまう。

すると14分、中盤でボールを顔面に当てた遠藤が倒れている間に攻め込まれ、最後はアーチャーがカットインからゴール左に決めてセインツが1点を返す。ここでセインツは怪我の右WBブリーに代えて菅原を投入すると、正確なアーリークロスからのシュートはリバプールGKケレハーがファインセーブと、菅原がいきなりチャンスメイク。

終盤はようやくキエーザが攻撃に絡むようになり、リバプールが再び主導権を握ったかと思いきや、残り7分でセインツが猛攻。ロスタイムにはPAすぐ外でマテウス・フェルナンデスがクアンサーと絡んで倒されるがノーファール。そのままスコアは動かず1-2で試合終了、リバプールがベスト4へと駒を進めた。

遠藤は後半途中からキャプテンマークを巻いてプレイ、試合後はサポーターが選ぶプレイヤーオブザマッチに選出。彼らしい落下点の予測能力で身長2mのオヌアチュにもヘディングで競り勝つなど、リベロとして守備で大黒柱の働き。チームにとっても、1つの大きなオプションになったのではないだろうか。

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