「久保がトップ下で全得点に絡み、クリーンシートで連勝」キリンチャレンジカップ2023 日本-チュニジア

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10月の強化試合2試合目のキリンチャレンジカップは、前回の対戦では0-3の完敗を喫したチュニジアとのリベンジマッチ。

日本の先発はGK鈴木彩艶、DF中山、板倉、冨安、菅原、ボランチが遠藤、守田、2列目が旗手、久保、伊東純也、1トップが古橋と、試合前の予想とは異なる前線の並びで来た。対するチュニジアは3-4-2-1の守備的なフォーメーション。

試合は当然日本が圧倒的にボールを保持する流れ。チュニジアは守備時に5-4-1のブロックを自陣に作り、日本はサイドへの速いパスやサイドチェンジで打開しようとするのだが、イマイチ呼吸が合わなくて良い形が作れない。しかし日本はボールを奪われても守備への切り替えが早く、相手にカウンターを許さない。

12分に古橋がPAすぐ外での切り返しでファールをもらい、久保が左足で壁の下を通すキックもコースが甘くてGKがキャッチ。その後はややチュニジアが盛り返した場面もあったが、25分に狭いスペースでボールを受けた久保から折り返し、旗手がフリーでシュートも宇宙開発の決定機。

そしてこのまま無得点で前半を終えるかと思われた43分、遠藤からパスを受けた守田がマークを交わしてパス、久保が相手に当たられながらも旗手に繋ぎ、ダイレクトのパスが相手に当たってこぼれたボールを古橋が冷静に反応してゴール、日本が良い時間帯で先制する。

後半から日本は古橋に代えて上田綺世を1トップに投入。4分には守田が左から切れ込んでのシュートもGKがキャッチ。6分には旗手のパスに上だが抜け出して折返しも相手に当たる。7分には守田のパスを受けて旗手がミドルも左にそれる。16分には久保が右から切れ込んでシュートも最後はDFのカバーに遭う。

18分には久保のスルーパスに上田が左に流れ、GKを引き付けてのパスに菅原が落としてボレーもわずかにゴール左へ外れる。ここで中山と旗手に代えて町田が左SBに、浅野が左SHへとポジションを取る。チュニジアも選手を交代して4-1-4-1の形に。

23分には日本が左サイドの高い位置でボールを奪って、PA内でボールを受けた久保が外に持ち出して股抜きシュートもポストの右。その直後、久保が左サイドでマークを引き剥がして突破、折返しを伊東がきっちり決めて追加点。ここで伊東と板倉に代えて南野と谷口を入れる。28分には左からの折返しをトラップで持ち出して強引に体を捻って蹴り込む上田らしいシュートもゴールポスト。

しかし30分を過ぎると徐々に日本のプレスが緩くなってチュニジアがボールを保持する流れに傾く。37分には久保から橋岡に代わって菅原が右SHに上がる。40分には南野のシュートが相手に当たってこぼれたボールを菅原がシュートも大きくバーの上。45分にもPA内で菅原のパスを受けた南野がシュートもゴール右に外す。

後半ロスタイム、冨安のバックパスが鈴木彩艶と呼吸が合わず、スライディングも届かずゴールに入りそうになるが何とか谷口がカバー。さらに左からのクロスにジュイーニがヘッドもゴールポストに当たって失点ならず。そのまま2-0で日本が連勝を飾った。

最後がバタバタして印象は悪かったが、結果的にチュニジアにはシュート1本、球際が強くて守備が堅い相手にクリーンシートで終われた事は、アジアカップに臨む上でも大きな価値があったように思う。久保が期待通りの働きを見せ、伊東との共存に目処が付き、SBは中山と菅原が安定したプレイを見せるなど選手間の競争も一段と高いレベルになりつつある。あとは遠藤の後継者が出れくれば次世代も安心なのだが・・・藤田譲瑠チマや松木、福井太智ら五輪組の台頭に期待したい。

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