シーズン開幕直前で、キャプテンで大黒柱の遠藤航をリバプールに引き抜かれてしまったシュツットガルトは、ホームでの開幕戦で浅野を擁するボーフムと対戦。
シュツットガルトのフォーメーションは4-2-3-1で、伊藤洋輝は左SBで先発、ボランチはカラゾールとミロのコンビで、2列目がフューリッヒ、フライブルクから移籍したチョン・ウヨン、カトンパ・ムブンパ、1トップがギラシの並び。対するボーフムは3-4-2-1で、浅野は右ウイングで先発。
試合はボーフムがいきなりホフマンがザガドゥの裏を取ってシュートの決定機も、ボールはゴール右に外れてしまう。しかしその後はシュツットガルトが完全にボールを支配。そして18分に、攻撃参加した伊藤からギラシへ真ん中を通すスルーパス、これをギラシが決めて伊藤のアシストでシュツットガルトが先制する。
ボーフムも27分に前へ飛び出していた浅野にボールが渡り、伊藤が慌てて戻ってカバーもシュートを打たれた場面はかろうじてオフサイド。逆に38分、左CKからザガドゥがニアで競り勝ってヘディングを叩き込みシュツットガルトが追加点。前半ロスタイムにはヒューリッヒがカウンターから持ち込み折返しをチョン・ウヨンがシュートもセーブされる。
後半、トップのホフマンを下げて攻勢に出たボーフムに対し、3分にまた伊藤からギラシに電光石火のスルーパスが通るが、シュートは左に外れてしまう。8分には左に流れたギラシからのリターンを伊藤がシュートも相手に当たる。
ボーフムも13分に浅野が左サイドに飛び出してクロス、GKが弾いたこぼれ球をマショビッチがボレーもゴールの右へ外れてしまう。すると15分、ヒューリッヒのアーリークロスにファーへ飛び込んだカトンパ・ムブンパが押し込んで3点目。さらに22分に右からシュテンツェルのクロスにまたカトンパ・ムブンパが決めて4点目。ここで浅野は下げられてしまう。
後半32分にはまたギラシがシュテンツェルのスルーパスからフリーで抜け出して自身のドッペルパック、チーム5点目のゴールを決める。直後に伊藤、カラソル、シュテンツェル、カトンパ・ムブンパを一気に余裕の交代。その後もシュツットガルトが試合をコントロール、審判もロスタイムなしで5-0で試合を切り上げた。
遠藤が抜けた事で戦力低下が危惧されたシュツットガルトだったが、むしろ遠藤がいた時よりもポゼッション能力が上がっているのには驚いた。ソサやマヴロパノスといった昨年の主力も移籍話が来ている影響でスタメンから外れていたが、相手がボーフムというところを割り引いても不在の影響を感じない快勝だった。
アヤックスからのオファーが届いていた伊藤洋輝は、結局シュツットガルトと2027年までの契約を結んだ。この試合でも一段と自信が感じられる安定したプレイぶりで、アヤックスを経由しなくてもビッグクラブが狙える選手になってくれそうだ。