タイのバンコクで始まったU-17アジアカップ。大会の上位4チームには、U-17W杯への出場権が与えられる。日本が入ったグループDは、ウズベキスタン、インド、ベトナムが相手で、日本の初戦はウズベキスタンとの対戦。
日本のフォーメーションは4-4-2で、GK後藤、DF松木、小杉、土屋、永野、MF矢田、佐藤、吉永、山本、FWが道脇と名和田の先発。ウズベキスタンは4-1-4-1の形。
タイの6月は雨期の入り口で、ずっと雨が降るわけじゃないが時折激しいスコールに襲われるせいで、ピッチは水を含んで重く、蒸し暑さもあって日本の3ラインは最初から間延びする難しい展開。
しかし前半3分に、名和田がハーフラインからGKの位置を見て超ロングシュートを放つとクロスバーに当たるビッグチャンスを作ると、8分に吉永のクロスから道脇がドンピシャでヘディングを決めて日本が先制する。
その後は、ウズベキスタンが日本のSHとSBの間に開くスペースで基点を作り、ボランチの位置で防げない日本はズルズルと下がらざるを得なくなる。しかし日本も徐々にデュエルの争いでテクニックを使ったキープ、トラップでの押し出しを見せるようになると、33分にミドルパスに抜け出した道脇がシュートもGKに防がれる。
後半開始早々、右からのクロスに名和田がスルスルと抜けてフリーでシュートもGKの飛び出しにセーブされる。10分にも名和田がスルーパスに反応してシュートも足先がかすっただけでヒットせず。逆に12分にはウズベキスタンのパスカットからゴール前に攻め込まれるが、何とか人数をかけて守り切る。
日本は16分にもCKから土屋がフリーでヘッドもGK正面。21分にはカウンターから佐藤が持ち上がり道脇のキープからリターンをシュートもバーの上。26分には左サイドで川村が抜け出し高岡がシュートも相手に当たる。29分にも川村が仕掛けてリターンを矢田がシュートも上に飛ぶ。34分にはカウンターから杉浦がシュートもGKキャッチ。
すると後半38分、一発の長いボールにサイドフが抜け出し、角度の無いところからゴールを決められ同点。日本は45分にゴール前20mからFKを得るがキックはゴールラインを割る。ロスタイムに2分には佐藤がロングカウンターから自分でシュートを打つが右に外れる。
終盤は前に出て来たウズベキスタンに押されるが、何とか攻撃を防いで1-1のドローで試合終了。日本は後半のほとんどの時間でボールを支配しながらも、結局追加点を奪えず逆にワンチャンスで同点にされてしまった。
日本の選手はいちいち足技があって上手いんだけど、ゴールを決めるための共通認識が欠けている、各選手が自分のやりたいプレイだけをして、他の選手は予測無しにリアクションだけをしている印象。ウズベキスタンは全く逆で、どんなに攻められてもDFラインだけは残し、徹底的にロングボールを狙う意識が統一されていた。
ただ、若い選手は1つの大会中にどんどん成長して別人になる事は珍しくないし、佐藤龍之介や小杉といった面白い素材もあるので、これから森山監督がオナニープレイの集団からチームとして戦える集団に変貌させてくれる事に期待したい。