「これぞサポーターの力、浦和がACL3回目の優勝」AFCアジア・チャンピオンズリーグ 決勝第2レグ 浦和レッズ-アル・ヒラル

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アル・ヒラルホームでの第1戦を1-1とアウェイゴールを獲得して折り返した、浦和ホームでの第2戦。5万3千人のサポーターで埋まった埼玉スタジアムは、ACLトロフィーが3つ並ぶ中、埼玉から世界へ飛行機が軌跡を作る見事なコレオで迎え撃つ。

浦和のフォーメーションは4-2-3-1で、興梠1トップに2列目が関根、小泉、大久保と第1戦と全く同じスタメン。1戦目で一発レッドで出場停止のアル・ドサリ、怪我のアル・ファラジと中心選手2人を欠いたアル・ヒラルは4-3-3の形でスタート。

アウェイゴールを獲得してスコアレスドローでも優勝が確定する浦和は、第1戦と同じように、4-4-2のコンパクトな3ラインを作って待ち受ける形。しかし5分に味方の連携ミスから西川が接触して倒れ、その間にシュートを打たれるがショルツがライン際でクリアという早速のピンチ。

その後もボールはほとんど浦和サイドに留まったまま、浦和は誰もいないロングボールを蹴り出すだけ、たまに興梠がポストに入ってもすぐ潰され起点を作れない苦しい展開。前半21分にはPA内でミシャエウに切れ込まれシュートを打たれるが西川がセーブ。

浦和は前半24分に初めてカウンター、関根のシュートはブロックされる。が、ここから少しずつ浦和が攻撃する場面が生まれ始める。すると30分、酒井がインナーラップしてドリブルで持ち出し、クロスに興梠がダイビングボレーで合わせるがクロスバーに当たるビッグチャンス。でも何故頭じゃなくて足で行ったのか・・・

しかしアル・ヒラルも両SBが高い位置を取って、カンノとカリージョの両インサイドハーフが流れて数的優位をサイドで作る攻撃で盛り返し、前半42分にはペルー代表カリージョの強烈なミドルも西川が片手1本でまたセーブ、重苦しい流れのまま前半をスコアレスで折り返す。

ところが後半開始早々、浦和はピッチ中央で小泉がファールを受けてFKを得ると、岩尾のキックにホイブラーテンが折り返し、興梠がヘッドをしようとしたがボールには触れず、そのままゴールに向かったボールをカリージョがクリアするもオウンゴールとなってしまう浦和が大きな先制点をゲットする。

前半は猛攻を見せていたアル・ヒラルだが、強い向かい風のために持ち味の速い攻撃が見せられず、徐々にスペースが生まれて浦和の選手が中盤でボールを持てる流れになるが、浦和の選手も運動量が落ちて攻撃に参加する選手が少なくなり、仕方なく個人で無理な突破やキープをして奪われる場面が多くなる。

後半27分に興梠と小泉を下げて、ホセ・カンテと安居を投入、すると29分にカウンターからホセ・カンテがドリブルで溜め、右サイドを上がった大久保が左に持ち替えてシュートも、巻いたボールを狙いすぎて大きく外してしまう。31分には伊藤が意表をついたミドルもわずかに外れてサイドネット。

浦和は後半40分に関根、伊藤に変えて柴戸と荻原が入る。41分に浦和はカウンターから最後は安居がシュートも枠外。90分にクロスを胸で落とされ、イガロが反転からシュートも西川がファインセーブ。

そして後半ロスタイムは4分。その間中断はあったが、審判は余分な時間を取らずタイムアップ。浦和がボールポゼッションがわずかに29%、枠内シュートゼロという苦しい試合をものにして6年ぶり3回目のACL優勝を飾った。

最後は大会MVPを勝ち取った酒井キャプテンと前キャプテンの西川が、一緒に優勝トロフィーを掲げて大団円。Jリーグを常勝しているビッククラブというわけでもないのにACLを3回制覇している勝負強さは、間違いなく埼玉スタジアムを埋めたサポーターの力だよね。

とは言え、試合内容的には何度もカウンターの機会はあったのだがどれもタイミングが合わずミスになっていたのは厳しい。クラブW杯に向けて攻撃陣のテコ入れは必要で、ACL優勝は目出度いが、浦和首脳陣には喜ぶのは今日だけでお願いしたいね。

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