現在、埼玉スタジアムでの集中開催となっているACL東地区決勝トーナメント。16時から行われた神戸対全北で神戸が敗退した後を受けての試合。浦和のフォーメーションは4-2-3-1で、松尾の1トップに関根、小泉、モーベルグの2列目。対する手倉森監督率いるパトゥムは4-4-2の形。
浦和はいきなり試合開始1分で松尾が抜け出しゴールを決めたかに見えたが、VARによって松尾の胸トラップから腕に当たったという判定でノーゴール。パトゥムはあまり高い位置からプレスをかけて来ず、浦和はDFラインが自由にボールを持てる展開。
11分には松尾が右サイドをドリブルで抜け出し、相手DFトゥニェスが後ろから手をかけて倒れたがファールは取ってもらえず。その後は自陣に壁を作るパトゥムを攻めあぐねるが、浦和のプレスバックも早くて相手にカウンターを許さない。
ようやく前半25分に浦和は関根が中へ切れ込んでからのミドルを決めたと思われたが、今度はコース上に入った松尾がボールに関与したという判定でオフサイド。しかし32分、関根の強引なドリブルから松尾がスルー、モーベルグがトラップからのターンでGKの手をぶち抜くパワーショットを決めて今度こそ浦和が先制する。
その後はパトゥムが攻勢に出るかというとさにあらず。同じように浦和がボールを支配する流れは変わらず、42分に左サイドのCKからニアでジャンプした岩波がヘッドで流し込み浦和が追加点を挙げて前半を終了する。
後半からパトゥムが3-4-2-1のような形に変更、自陣に引くのをやめてサイドを厚くして数的優位を作りに来る。すると6分にはゴール前でフリーのボレー、10分には自陣でのルーズボールを拾われてシュートを打たれるなど、立て続けにパトゥムがチャンスを作る。
しばらくパトゥムペースは続いたが、後半14分に伊藤が相手の縦パスをカット、ドリブルから中の小泉にパス、相手DFの股を抜いてゴール右隅に決めるシュートで3点目。ここで松尾、小泉、モーベルグの3人はお役御免。
さらに後半27分、相手のプレッシャーをかいくぐったショルツの縦パスから大きく空いたスペースを伊藤がドリブル、江坂、明本と繋いで左足でのゴールを決めて4点目、これで完全に勝負あり。その後は浦和も無理せず引いて守り、そのまま4-0で試合終了。25日に行われる全北との準決勝へ駒を進めた。
浦和は公式戦4連勝、その間の得点は18あり、失点は何とゼロ。リカルド・ロドリゲス監督の戦術が浸透、コンパクトな陣形と前線からの絶え間ないプレス参加。しかもモーベルグの攻撃インテンシティはアジアのレベルを超えているし、サブの層も厚い。後はあまりスタメンを変えず臨んできた連戦の影響が心配なぐらいか。ホームの圧倒的な応援を味方に付けて、是非とも決勝に進んでアル・ヒラルにリベンジを果たしてほしいね。