U-23アジアカップの初戦で、UAE相手に苦戦しながらも勝利した日本は、グループリーグ最大の強敵であるサウジアラビアとの対戦。
日本はGK鈴木彩艶、DF半田陸、鈴木海音、チェイスアンリ、加藤聖、MF斉藤光毅、山本理仁、藤田譲瑠チマ、藤尾翔太、FW鈴木唯人、細谷真大の4-4-2。対するサウジは1戦目と全く同じメンバーの4-2-3-1フォーメーション。
試合はサウジが高い位置からプレスをかけて日本は中盤で試合を作れなかったが、9分に斉藤光毅が右サイドからドリブルで仕掛けて抜け出し、角度の無いところからシュートという決定機を作る。14分には右サイドでヒールからの折り返しに藤尾がシュートもミートせずGKキャッチ。
日本は初戦で苦しんだビルドアップは、ボランチの藤田がDFラインに下がってボールをさばき、初戦に比べると安定した形が作れているが、20分ごろからサウジはプレスのラインを上げてビルドアップの余裕を与えず、フィジカルを活かした攻めでリズムを作り始める。
前半33分には日本がCKの流れからワンツーで右サイドを崩してのシュートも相手GKに止められる。36分には斉藤光毅がカットインからファーにシュートもGKに片手でセーブされる。直後に加藤の苦労から藤尾がヘッドもゴールに飛ばせず。前半終わりはまたサウジのペースになるものの、そのままスコアは動かず後半へ。
後半早々も日本が左で良い形を作って、斉藤光毅から加藤のクロスもシュートまで行けず。サウジはFWのチェイシングは凄いが、そこを切り抜けるとスペースがあるので、相手ゴール前まで行くのは難しくない。が、ゴール前ではイージーにサイドへ逃げる攻めが多く、中を切り崩す意識が低いので怖さが無い。
後半28分にチェイスアンリのパスミスからミドルは鈴木彩艶がかろうじて弾く。31分にはハイボールの競り合いで藤尾の腕が相手の鼻に入って、故意に腕を振ったというVAR判定で一発レッド、日本は10人での試合を強いられてしまう。
日本はフォーメーションを4-4-1に変更、細谷と山本に代えて中島と松岡を入れる。42分には鈴木唯人に代わって山田が入る。44分にはサウジの強烈なミドルを鈴木彩艶がスーパーセーブで日本を救う。
後半ロスタイムには三戸のミドルというチャンスはあったが、そのままスコアレスドローのままで試合終了。UAEはタジキスタンに勝利したため勝ち点3の3位、日本は2試合でサウジと勝ち点4で並んで2位と、グループリーグ突破には一歩前進の結果となった。
A代表のブラジル戦もそうだが、サイド中心のリスクオフな攻撃が多過ぎ、FWに縦パスが入らず攻撃のバリエーションが乏しく、まともにシュートを打っていたのが斉藤光毅のみとお寒い攻撃力。FW陣はゴリゴリ行くわけでもなく、プレスバックに走り回るわけでもなく、淡白な印象で終わってしまった。
次戦のタジキスタンはここまで勝ち点ゼロと最も弱いと見られる相手。次こそはゴールラッシュでグループ1位突破をきっちり決めて欲しいところだ。