「相手が弱すぎたとは言え、下剋上の可能性を十分感じさせる収穫」キリンチャレンジカップ 日本-パラグアイ

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2試合目に本命のブラジル戦を控えているだけに、吉田以外はスタメン未満の選手が並び、ここから熾烈なカタールW杯のメンバー入りを目指すサバイバルマッチの様相を呈したパラグアイ戦。

日本のスタメンはGKシュミット・ダニエル、DF伊藤洋輝、谷口、吉田、山根、MFが鎌田、遠藤、原口、3トップが三笘、浅野、堂安の4-3-3。パラグアイは中盤ダイアモンドの4-4-2。

試合はホームの日本が積極的に前へ出る姿勢を見せ、5分には三笘からオーバーラップした伊藤洋輝にパス、マイナスの折り返しを堂安がシュートもGKロハスに横っ飛びで弾かれ、11分には三笘の切れ込みから折り返しを鎌田が合わせるがゴールポストと2度の決定機を作る。

前半25分にもCKから伊藤がフリーでヘッド、27分には三笘のミドルとチャンスは作るが得点は決まらず。パラグアイは29分に強烈なミドル、その後のFKもシュミット・ダニエルが弾く。

試合が動いたのは前半36分、伊藤のロングフィードを浅野がポスト、素早くフォローした原口がドリブルで持ち上がり、DFの間を抜け出した浅野にスルーパス、浅野はこれをらしくない冷静なチップキックでゴールに決めて日本が先制する。

さらに前半42分、ここまで強引さが悪目立ちしていた堂安の左足クロスに、インサイドハーフで存在感が薄かった鎌田が飛び込み、最後はGKに当って日本が2点目を決め、前半を折り返す。

後半から、日本は浅野と吉田、遠藤が下がり、中山がSB、板倉がアンカー、前田が1トップに入ってCBには伊藤が移る。その後も日本は攻めまくったのだが、15分に伊藤のミスパスから最後はゴンサレスに決められ1点差。

しかしその直後に原口が中でドリブルして相手を引き付け、三笘にスパッとパス、これを三笘は浮かせたゴールを決めて3点目。ここで原口に代わって田中碧。

パラグアイはそれまで三笘をガッチリマークして押さえていたのに、後半途中からサイドがガバガバになって日本が好き放題サイドを使えるようになる。24分には堂安のスルーパスに反応した鎌田が倒されPK、しかし堂安のキックはコースが甘くて決まらず。

後半37分には鎌田のイニエスタばりのドリブルからシュート、GKが弾いたボールを押し込むだけだった前田がまさかの宇宙開発でゴールならず。最後は日本が下がってパラグアイに押される展開になったが、40分にFKからの流れから田中碧がミドルを決めて4点目。あとは日本が試合をコントロールして終了。

まあ思ったよりもパラグアイのコンディションが悪くて、あまりテストマッチにはなってくれなかったが、鎌田、原口、伊藤洋輝、堂安、シュミット・ダニエルは所属チームでバリバリのレギュラーとして活躍していたわけで、最終予選でほとんど使われなかった事が不思議なぐらいの選手であり、この結果は全く意外ではない。

ブラジル戦では、これまで森保ジャパンで序列が上だった南野や長友、権田らがスタメンで出るのだろうが、果たして森保監督がフラットな目線で評価し、序列の組み換えが生まれるのかどうか。そうでなければ、パラグアイ戦の快勝は全く価値がないものになってしまうだろう。

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