今回は、たまたま昼間の所用と試合の日程が重なったので、珍しくリアタイで試合を見ることが出来た。リアタイだとなかなか戦術的な視点では見れないので、雰囲気重視の雑感で。
日本のスタメンは、予想通りに中国戦と全く同じメンバー。対するサウジもオマーン戦と同じ4-2-3-1のフォーメーション。
サウジは日本に対して引いて守るかと思っていたのだが、意外にもサイドが高い位置を取って攻撃的にボールを回し、日本の前線には厳しいマークを付けて、強度の高いサッカーを展開して来た。
前半20分までは、日本は全く自分たちが主導権を握れずにいて、25分ごろからようやく少しボールが持てる余裕が出来たと思った時に、伊東がドリブルで相手をぶっちぎって折返し、大迫のスルーから南野のゴール。今までの森保ジャパンだったら、GKに当たってノーゴールになっていたのが上手く入ったのを見て、この試合は運が味方していると思ったね。
しかしそこからは、点が入って受け身になったせいで、3トップの両ウイングが下がってしまい、4-5-1のような形になって大迫だけしかCBにプレスをかけられず、あっさり交わされて自由にビルドアップをさせてしまって苦しい展開。ここで何とか凌いで後半に持ち込めた事が大きかった。
後半はさすがに日本も修正し、ウイングが前線からのプレスに参加、その勢いで後半5分に高い位置でボールを奪い、長友のクロスを伊東が胸トラップからDFの股を抜くスーペルゴラッソなボレーを決めて2点目。
そこからサウジが猛反撃・・・と思いきや、全くペースが上がらない。どうやら前半のハイペースがたたって疲れが出た様子。それでも終盤は右サイドにボールを集めて何とか打開を試みるも、数多くあったCKやクロスは板倉を中心にしっかり跳ね返し、サウジにほとんど決定機を許さず2-0で勝利。
MVPはもちろん伊東だが、守田と田中碧のインサイドハーフが足を止める事無く、守備では献身的なカバーリング、攻撃では常にパスコースを作ってと、影のMVPと呼べる働きをしていた。でも判断の早さでやや守田のほうが上かな。
中国戦では酷かった大迫と長友は、もうちょっと攻撃で貢献して欲しかったが良く挽回した。酒井宏樹も持ち前のダイナミックさが見られて良かった。逆に中山は2-0の場面で入った事でプレイに迷いが出て、上手くゲームに入り込めなかったね。原口はいつまで時間稼ぎ要員なんだろうか・・・
ともかく戦術は選手に丸投げの森保ジャパンは、練習時間が取れれば良い試合をするのは分かっていたので、ここまでは最低限のノルマ。問題は次節アウェイでのオーストラリア戦。欧州組が移動してすぐの試合なので、時差もあってすり合わせの時間は皆無。本当に森保監督の手腕が問われる一戦になる。