両チームでJリーグへの内定者が5人いる注目の2回戦カード。京都橘は3-4-1-2のフォーメーションで、昌平は4-2-3-1の形でスタート。
試合は序盤から、個々人のテクニック、キープ力で勝る昌平がポゼッションで優位に立ち、京都橘はボールを奪うと中盤をすっ飛ばして2トップめがけてロングボールを放り込む展開。
前半21分、昌平はワンツーから鹿島内定の須藤が抜け出したところを倒されPKゲット、これをアルビレックス新潟への入団が決まっているFW小見がひたすら小刻みにステップを踏む独特のPKで決めて昌平が先制点を決める。さらに24分、小見の飛び出しから横パスを平原が決めて昌平が追加点。
後半になって京都橘は選手を1人交代して攻めに出ようとするが、7分に自陣でのミスからボールを奪われ昌平のシュートはクロスバー。ここでようやくサイドが上がるようになった京都橘は、10番のエース西野にボールを集め、後半28分にカウンターから西野がシュートもDFに当たって最後はGKにキャッチされる。
さらに後半32分、京都橘自慢のロングスローから昌平GK西村が飛び出してが弾いたボールを小山がシュートも枠外。その後も京都橘の強引な攻撃に対し、昌平は粘り強い守備で対応、後半3分のロスタイムもきっちり守りきって昌平が3回戦に駒を進めた。
両校とも優勝候補に名を挙げられていたチームではあったが、中盤の構成力で昌平が完全に一枚上で、まるでガンバとフロンターレの天皇杯決勝を見ているようだった。結果重視の縦ポンサッカーが優勢だった高校サッカーにおいて、昌平の活躍は一石を投じるものと言えそうだ。