新型コロナウイルスによる中断のため、ACL出場チーム以外は各グループの1位チームの4チームと2位チーム内の上位1チームのみがプライムステージへと出場できるレギュレーションになったルヴァンカップ。
第1節でともに敗れた大分トリニータとガンバ大阪は、この試合に負けるとグループ敗退が決まってしまう崖っぷちの対戦。しかし大分は前の試合から総とっかえで割り切ったのに対し、ガンバは3人のメンバーを残しての勝負に出て来た。
試合は当然のようにアウェイのガンバがボールを支配、大分のフォーメーション的には3-4-2-1だが実質的には5-4-1の形で、1トップの伊佐はほぼアンカーの遠藤をマーク、ガンバのDFラインにプレッシャーは無く、ほぼ1年ぶりの実戦となった昌子が自由にビルドアップする展開。
前半の29分に、井手口が佐藤の横パスを高い位置でパスカット、パトリックへ流したパスをきっちり決めてガンバが先制した時には、これで早くも勝負は決まったかに思えた。が、35分に昌子が自陣でまさかのパスミス、カウンターから最後は小塚が押し込み同点に追いついて前半を終了する。
後半からガンバは宇佐美に代えて小野瀬を投入、やはり高い位置からプレスをかけるがボールを奪い切るまでには至らず。後半17分には小野瀬がゴール前で完全なフリーになるがシュートを枠へ飛ばせず。そして昌子も下げてガンバは3枚替え。
その後もガンバがほぼハーフコートサッカーのように大分陣内で攻撃を展開するが、倉田の絶好機は決められず、パトリックのヘディングは大分GKムン・キョンゴンがファインセーブ。
ガンバは最終盤に三浦が上がってパワープレイを仕掛けるが、4分のロスタイムも最後までゴールを決められず1-1のまま試合終了。グループは柏が勝利したために、ガンバ、大分ともに勝ち点1は獲得したものの、結局どちらもグループリーグ敗退が決まってしまった。
宮本監督はレギュラーを3人残してグループリーグ突破に色気を出したのだろうが、初先発の昌子のミスから失点でドローと完全な裏目に出てしまった。ただ昌子自体はミスこそあったものの、随所で鋭い縦パスを連発、これからのビルドアップに大きく貢献してくれるだろう。川崎との首位決戦には敗れてしまったが、リーグ戦はまだまだ期待ができそうだ。