「南野はフィルミーノではない、ならばこれからどうするべきか」FAカップ5回戦 チェルシー-リバプール

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前節はあまり良いところが無く、下位のワトフォードに0-3で敗れ、今シーズンのリーグ戦で初めて敗戦を喫してしまったリバプールは、FAカップでチェルシーとアウェイで対戦。南野は4-3-3の1トップの位置、つまりフィルミーノの役割として先発した格好。

いきなり前半3分に南野が高い位置でボールを奪い、最後はマネがシュートもGK正面という決定機をいきなり作るが、試合のペースはどちらかと言うとチェルシーが握る。

リバプールはインサイドハーフのジョーンズとララーナがどちらも上がってしまいがちで、CB2人とファビーニョだけしかゴール前にいないシーンが多く、守備が非常に不安定。ビルドアップが機能しないので、南野もズルズル下がってしまう悪循環。

すると前半13分に自陣でのパス回しがずれてファビーニョがコントロールしきれずボールを奪われ、ウィリアンのシュートはGK正面だったが、アドリアンがファンブルしてチェルシーが先制する。

リバプールは前半19分に、クロスのクリアが南野の足元にこぼれたが、トラップが大きくなってしまってシュートを空振り、さらにマネがシュートに行くも決められず、ここで同点に出来なかった事が大きく響いてしまった。

前半24分には珍しく南野の飛び出しにパスが合い、切り返しで抜きにかかるもリュディガーの足に引っかかってシュートへ行けず。前半終了間際にはマネとのコンビネーションで崩すも、最後に引っかかってしまう。

後半草々、南野はララーナにリターン、ララーナが明らかに予期してなかった。直後にもマネからパスを受けてドリブル、南野のラストパスが引っかかる。が、後半も前半と同様にリバプールのダイナミズムが落ちてしまい、南野も消える時間帯が続く。

逆に19分、ロバートソンがボールを奪われてからカウンターを浴び、バークリーが単独ドリブルから最後はファビーニョのカバーを受けながらもミドルを決めてチェルシーが2点目。

リバプールはたまらずフィルミーノを投入、南野を右に移してさらにサラーを投入、4-2-3-1の形で前線の人数を増やして逆転を狙うが、組み立てがロングボールの偏ってワンパターンになってしまう。そして試合はそのまま0-2で試合終了、リバプールはまさかの2連敗を喫してしまった。

まあ、ドルトムント時代にもクロップのサッカーはチーム全員のベクトルが噛み合っていると凄まじい威力を発揮するが、1箇所でもスキが出来てしまうと、一気に瓦解してしまう脆さがあったのだが、リバプールでもそれは同じなんだなとある意味安心させられた(笑)。

南野は狭いバイタルエリアの中でもスペースを見つけてポジションを取る能力が高く、マネとは良い形でコンビネーションを作る場面はあったが、他の選手とはまだ意思疎通が取り切れておらず、やはりまだ完全には信頼されていない様子。

フィルミーノは単独でボールをキープして打開する能力を持っているが、南野はあくまで周りを活かしながら得点に絡む選手なので、似ているようで全然違う。今までのリバプールに自分を合わせて差を埋めていくのか、南野のカラーを理解させて周りをアジャストして行くのか、難しい選択を強いられる時期に差し掛かっているように思うのだ。

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