「”トップ下の守備”というババ抜き合戦は、神戸に軍配が上がる」天皇杯 ベスト16 ヴィッセル神戸-川崎フロンターレ

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神戸は3-1-4-2、川崎が4-2-3-1のフォーメーションで、一見するとミスマッチだったのだが、神戸のDF+アンカーと川崎の前線4枚が噛み合っているので、攻守の切り替えは早いがなかなか崩しての決定機を作るというわけには行かず、ジリジリした空気が流れる前半。

ところが、前半29分に川崎の長谷川が負傷退場、小林悠が入ってフォーメーションが4-4-2になった事で、それまではトップ下の脇坂がケアしていたサンペールへの対応が曖昧になり、阿部が動いたスペースを使って神戸の攻撃を掌握し始める。

前半38分に右サイドで西がデュエルを制して突破、折返しを山口が決めると、ロスタイムにサンペールの縦パスを受けた小川からの折返しを古橋がジャストミート、神戸が2点をリードして前半を終了する。

後半になると川崎が神戸陳内に押し込む展開になるが、16分に神戸はボールを奪って酒井高徳からサンペール、小川と素早くボールが渡って、PA内でのカットインから小川がGKの股を抜く3点目を決め、これで勝負は決まったかに思われた。

が、後半25分にレアンドロ・ダミアンのクロスから中村憲剛が逆サイドに流し、フリーになっていた小林悠がきっちり決めて1点を返すと、後半40分には右サイドから逆サイドへとボールを繋がれ、クロスを小林悠が折り返したところを詰めていた車屋が押し込み1点差。

その後も、残り10分で投入されたポドルスキーがほとんど守備をしないために、神戸は前から行けず完全ベタ引き状態。当然ながら川崎が圧倒的にボールを支配し、サイドから何度もチャンスを作ったが、神戸GK飯倉の奮闘もあって何とか守りきって試合終了。

前半は脇坂の不在、後半はポドルスキーと、ともにトップ下の守備が欠けてしまうととたんに攻撃のペースを相手に渡してしまうのが面白かったね。これで川崎はACLに続いてカップ戦敗退。3連覇も厳しい状況で、次のリーグ戦は同じく神戸との試合。ここからどうやって立て直すか。神戸はACLへの望みはこの天皇杯のみだが、イニエスタ抜きで勝てたのは大きい。復帰してさらに弾みを付けられればひょっとするかも。

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