相変わらず年末年始は過密スケジュールのプレミアリーグ。1月2日に行われたチェルシー対サウサンプトンは、どちらも前節から中2日での対戦。
サウサンプトンは、シティ戦ではサブに回った吉田が先発に復帰して3バックのセンターで先発、フォーメーションは5-4-1という形。チェルシーは4-3-3で3トップはアザール、モラタ、ウィリアンが並ぶ形。
試合は当然、ホームのチェルシーがボールを支配する流れになるが、吉田はこまめにラインを押し上げて中盤の4人とコンパクトなゾーンを保ち、一方的な展開になる事を防いでいる。もちろんラインが高い分、チェルシーに何度か裏を取られる場面はあるのだが、GKガンの思い切りの良い飛び出しで何とか防いでいる。
前半20分を過ぎるとサウサンプトンもボールを持てる時間帯が出来始め、チェルシーのサイドが空いたタイミングを見計らって、WBがオーバーラップして繋ぎ、SHのレドモンドがトップ下のように中でボールを受け、ドリブルで運ぶシーンを作るのだが、イマイチ前線の呼吸が合わずに決定機までは作れない。
33分、ダビド・ルイスからの一発のパスで抜け出したアザールが至近距離からシュートするも、GKガンが手に当ててセーブする。35分、吉田と接触した際に怪我をしたウィリアンが下がり、ロフタスチークが入る。39分、吉田のスライディングがカンテに交わされ、モラタのシュートはヴァレリーが足に当ててポストをかすめる。
後半からサウサンプトンはイングスに代えてシェーン・ロングを投入、デフォルトのポジションを5-4-1から5-2-3へと変更し、前半よりも攻撃陣が前に出て積極性を見せると、アームストロングがこの試合初めての決定的なシュートを放ち、チェルシーGKケパが横っ飛びでセーブする。
後半25分頃から、両チームともに疲れからか中盤にスペースが空きだし、吉田も積極的に前へ出てポストプレイを潰しに行くんだけど、あっさり繋がれて裏へボールを出されるシーンが多くなり、アザールらに決定機が訪れる。
しかし吉田を中心としたサウサンプトンの守備は崩れず、吉田自身も終盤にカンテのPA内へのドリブルを競り合いながらスライディングで奪い、アザールの突破にも鋭く反応してパスカットするなど、最後まで集中したプレイを見せる。そして4分のロスタイムもきっちり守りきってスコアレスドローで試合終了。貴重な勝ち点1をもぎ取った。
吉田は、マンマークについてはある程度両脇に任せ、自身はラインコントロールと相手の出足を止める動き、カバーリングに専念と、ますます長谷部とプレイが似通ってきた(笑)。あとはフィードの正確性、組織的なビルドアップの統率が出来るようになれば、高さも兼ね備えた長谷部になれるのでは?