「こっちはバランスとは無縁でした」全国高校サッカー選手権大会 準々決勝 鵬翔-立正大淞南

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前日に見た、星稜と東海大仰星の試合がバランスを重視した戦術同士の対戦だったのに対し、こちらは面白い事にそれとは正反対の試合になってしまっていた。ドイツやイングランドだとどうやっても同じようなサッカーにしかならないのに対し、ここまでカラーが違う戦術が揃うところは、日本の良さでも悪さでもあるなと。
立正大淞南は4-4-2の中盤ダイアモンドではあるけど、中盤が流動的に変化してショートパスを回し、PA内までボールを入れるとひたすらドリブルやショートパスだけで崩そうというプチバルサスタイルのサッカー。ただ、DFから前線までは割りとロングボールを放り込んで来るし、PA内でボールを持ってもあまりSBが攻撃参加して来ない前後分断気味のスタイル。
それに対する鵬翔の守備はシンプルで、DFラインは4人で整然とした形は作っているものの、そこから前の中盤は立正大淞南が入れてくる縦へのボールを狙ってマンマーク気味にポジションを取っていて、ボールを奪うとカウンターから早いタイミングでミドルをバンバン撃ってくる中東っぽいスタイル。
なので、中盤のポジショニングについてはバランスもクソもなく両チームともかなりカオスな状態になっていて、一応立正大淞南がポゼッションを握ってはいたのだが、ガンガンとシュートを鵬翔に打たれて何となく嫌な予感が流れていくところが、まさにかつての日本と中東の試合を思い起こさせる。
そういったムードになっていた中で、立正大淞南はGK添谷がセットプレイに飛び出したところでボールに触れず、鵬翔の原田の頭に当たったボールがゴールに吸い込まれて先制点を奪われると、さらにCKをファンブルしてしまって2点目と、GKの痛いミスが連発してあっという間に2失点してしまった事が痛恨だった。
それでも後半8分に、立正大淞南がPKから1点を返すとようやく攻撃面で本来の姿を見せられるようになったようで、それまで真ん中一辺倒だった崩しに、サイドのスペースへの素早い飛び出しや、中で溜めてからのSBの攻撃参加でワイドな攻撃を繰り出しはじめ、一気に立正大淞南が追いつく流れになるかなと思われた。
が、鵬翔はまたもセットプレイから3点目を奪った事で立正大淞南のペースが落ち、焦りからかせっかくワイドな攻撃だったのにまた無闇に縦を狙う攻撃に終始してしまい、落ち着きを取り戻した鵬翔に後はきっちりと逃げ切られてしまった。
さて、次は国立で東海大仰星を破った星稜との準決勝である。立正大淞南よりもバランスを重視した攻撃をして来るチームに対し、鵬翔がどう守って得意のカウンターやセットプレイで対抗するかに注目である。

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