2016年以来の決勝進出を狙うクリスタル・パレスと、FAカップ7度優勝の古豪アストン・ヴィラが対戦する、ウェンブリー・スタジアムで行われたFAカップ準決勝。
パレスのフォーメーションは3-4-2-1で、マテタ、エゼ、サールの3トップに鎌田がボランチで先発。対するアストン・ヴィラは4-2-3-1の形。
一発勝負の試合とあって、立ち上がりはどちらも非常に慎重なプレイで動きが無いまま、13分にアストン・ヴィラがこの試合初シュート。パレスは相手DFにプレスはかけず、ボランチから前の選手をマークして中盤でのビルドアップを許さない戦法。
前半25分過ぎにようやくパレスがボールを持つ時間帯、29分にマテタが相手に競り勝ってゴールを決めたかに見えたがファールを取られてノーゴール。しかし30分にサールがDFトーレスのパスをカット、折り返しをエゼが見事にダイレクトで決めてパレスが先制する。
その後はアストン・ヴィラがボールを支配、パレスは45分にようやくカウンターからチャンスを作って鎌田も関与する形になったが、結局スコアは動かず1-0で前半を終了する。
後半3分、鎌田がバイタルでボールを受けてエゼにパス、ミドルは枠を外れる。5分にはカウンターで鎌田が左に流れてクロスも相手がカット。すると7分にウォートンの縦パスを受けたエゼがカマラに倒されPKの判定、しかしマテタはキックを外してしまう。
これで試合の流れがアストン・ヴィラに傾いたかに見えたが、後半13分に相手の縦パスをウォートンがインターセプト、パスを受けたサールがゴール左隅にミドルシュートを決めてパレスが追加点、
後半35分には、鎌田が左サイドでボールを受けてカットインからのクロスにサールがフリーでヘディングもボールはゴールの左に外れる。40分には鎌田がティーレマンスを倒してイエローカード。
そして後半ロスタイム4分、エンケティアがプレスバックでボールを奪うと、裏に抜け出したサールが冷静にゴール左へ流し込んで試合を決定づける3点目。7分には鎌田が自陣でダブルタッチから展開パスのカウンターも、そのまま試合は3-0でパレスが勝利、FAカップ決勝戦へと駒を進めた。
鎌田はこの試合も守備の人、タックルは多くないけど常に危ないスペースを察知して動き回り、ボールを持てばミス無く着実に味方へ攻撃を繋ぐ働きを見せていた。決勝はマンチェスター・シティとの対戦だが、是非とも決定的な仕事を果たしてくれる事を期待したい。