イングランド2部のチャンピオンシップは、残りシーズン1/4となる34節で首位のリーズと勝ち点2差で2位のシェフィールドUの直接対決の大一番。ホームのシェフィールドは4-2-3-1のフォーメーション、対するリーズも同じ4-2-3-1で田中碧はタブルボランチで先発。
試合はホームのシェフィールドがロングボールを前線に放り込んで競り合うイングランドスタイル、リーズはアンカーに入る田中を中心にパスを繋いでポゼッションという好対照なサッカー。
先制したのはホームのシェフィールドで、14分に左からのクロスにオヘアがヘッド、これはクロスバーに当たって下へ落下、こぼれ球を頭で押し込んだキャンベルのシュートはポストに当たったが、リーズGKメリエが取ろうとしてお手玉、結局ゴールに入ってしまった。
その後も勢いに乗ったシェフィールドに対してリーズは防戦が続く。27分にはど真ん中をドリブルで持ち込まれてシュートも、幸いにもボテボテでメリエがキャッチ。30分にも左サイドを抜け出され折り返しをなんとかクリア。リーズも39分にようやくロングパスからソロモンがシュートもGKキャッチ。
後半は、リードをしているシェフィールドが引き気味に守り、リーズはボールを保持するがうまく攻めきれず、むしろシェフィールドに何度かカウンターのチャンスを与える危ない展開。ここでリーズはアーロンソンとグルエフに代えてジョゼフとロスウェルを投入する。
それまでの田中はアンカーのポジションにとどまる事が多かったのだが、ロスウェルが入ると比較的自由に動くようになり、15分には右に流れた田中のクロスに左SBフィルポがフリーでヘディングするが、ボールはバーの上。20分には田中が相手に足を突っ込んで倒してしまいイエローカード。
そして後半27分、リーズは右サイドへの展開から、ジェームズが縦に一瞬仕掛けてのクロスを今度こそフィルポが頭で決めてリーズが同点に追いつく。当然、そこからはシェフィールドがボールを支配するが、リーズもカウンターで対抗、しかしスコアは動かずこのまま試合はドローで終わるかと思われた。
ところが土壇場の後半44分、リーズの右CKからフィルポが頭で合わせたボールがファーに流れ、フリーでいた田中が冷静に逆サイドに頭で流し込み、リーズが土壇場で逆転ゴール。その直後には、カウンターから右サイドのクロスを受けたピルーがワントラップからゴラッソを叩き込んで3点目、これで完全に勝負あり。
シェフィールドホームのサポーターがゾロゾロ帰る中、試合はそのまま1-3で試合終了。これでリーズはシェフィールドに勝ち点5差、3位のバーンリーに勝ち点7差となり、プレミア昇格に向けて大きな勝利となった。
田中碧は、試合を通じて凄く良かったというわけではなかったが、値千金の決勝ゴールを決めてヒーローに。代表でもW杯など重要な試合でゴールを決めるあたり、やはり”持ってる”男なんだろうね。