準々決勝で日本を破ったスペインは、同じくアメリカを下したモロッコとベスト4で対戦。スペインのフォーメーションは4-3-3で、モロッコは4-2-3-1の形でスタート。
試合は予想通り、スペインがボールを保持してモロッコがカウンターを狙う展開。両チーム、中盤での激しい攻防で決定機は生まれなかったが、21分にスペインは好調フェルミン・ロペスがシュートもモロッコGKが横っ飛びでセーブ。30分にも右に流れたフェルミン・ロペスがシュートもゴール右。
それまでカウンターがことごとくスペインのDFに止められていたモロッコは、33分にCKのこぼれ球をクリアーしようとしたバリオスがリチャードソンを蹴った形になり、VARでPKの判定。これをラヒミがGKの逆を付いて決め、モロッコがワンチャンスで先制する。
前半途中で、審判が選手に激突されて負傷交代したためにロスタイムは12分あり、4分にカウンターからモロッコがシュートもわずかにゴール右上に外れ、9ふんにはモロッコGKがパンチングしたボールをアレックス・バエナがシュートも枠の左と、どちらもチャンスはあったが追加点は生まれず前半を終了する。
後半は互いにミドルを放つものの、相手を崩し切るチャンスは無いまま時間が経過する。しかし後半25分、スペインはバイタルで横パスを受けたベルナベがPA内にドリブルで突っ込み、こぼれたボールを拾ったフェルミン・ロペスがゴール右に蹴り込みスペインが同点に追いつく。
モロッコは後半26分に右サイドでパスを繋いで、最後はハキミの落としをリチャードソンがシュートもゴール僅かに右へ外す。32分にはバイタルでボールを受けたツィエクが切り返しからシュートもポスト左と、スペインを押し込み始める。
しかし後半40分、再びスペインがボールを支配する流れに変わると、右サイドでセルヒオ・ゴメスが粘ってキープ、フォローしたフェルミン・ロペスがボールを流すと、攻撃参加したフアンル・サンチェスがPA内に持ち込みゴールを決め、スペインが逆転に成功する。
逆転を許したモロッコは当然反撃、ロスタイム3分にはリチャードソンが右からのクロスにフリーでヘッドもバーの上。すると6分にモロッコのサポーターがピッチに乱入、ゴールキックのボールを奪って自らシュートを決めるハプニング(笑)。しかしサポーターの援護虚しく、モロッコは最後まで得点を奪えず1-2で試合終了。
日本戦で2ゴールを決めたフェルミン・ロペスが、モロッコ戦でも1G1Aの大活躍で勝利の立役者となり、スペインが決勝進出。相手はエジプトを3-1で破った開催国フランス、本命同士の決勝戦が楽しみである。