第5ステージは、サンジャン・ド・モーリエンヌからサン・ヴルバまでの177.4km、途中で4級山岳が2つあるぐらいでほぼ平坦のスプリンター向けステージ。
スタートから比較的ゆるい進行が続いた後、マッテオ・ヴェルシェとレマン・リュソのフランス人選手2名の逃げが成功するが、残り36km地点で集団に吸収。
そのままゴール地点が近づき、はっきりとリードを取るチームが無いまま集団でゴールスプリントに突入。中でフィリップセンの番手を取ったカヴェンディッシュが、狭い中でスッと左に抜けてスパート、そのままリードを守って先頭でゴール。
これでカヴェンディッシュはツール・ド・フランスのステージ35勝、あのエディ・メルクスが持っていた記録を見事に更新。2年前に引退宣言をしたものの、ツール勝利のために2年連続で撤回した賭けに成功した。
続く第6ステージは、マコンからディジョンまでの163.5km、最初に4級山岳が1つあるだけの、ブドウ畑を走り抜ける平坦ステージ。
この日も、横風が吹くコンディションのために静かな立ち上がり。スタート直後の4級山岳でアブラハムセンがトップ通過した後抜け出したが、中間スプリントまでに集団へ吸収。スプリントポイントはフィリップセン、ギルマイ、ピーダスンの順で通過。
残り80km地点で、横風によって集団が分裂したが何とか途中で合流。何度か落車のシーンはあったものの、集団はそのままゴール地点のディジョンへ到着。スプリントでは最後にフィリプセンとフルーネウェーヘンがハンドルバーを投げ出し、写真判定でフルーネウェーヘンの勝利が決まった。
2位のフィリップセンは、結局ファンアールトに対する進路妨害のため最下位に膠着、その繰り上がりでステージ2位になったギルマイがポイントを加算、マイヨヴェールを守る結果になった。
今日の第7ステージは、フランス銘醸ワインの産地であるブルゴーニュ「グラン・クリュ街道」で争われる個人タイムトライアル。距離が短いので総合で大きな差はつかないでしょうが、ポガチャルがあっさり勝ってしまうとライバルの戦意に影響が出てしまう事になるかもしれません。