「ラングニック率いるオーストリア、オランダを正面から破って首位通過」EURO2024 グループD オランダ-オーストリア

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オランダとフランスが勝ち点4、オーストリアが勝ち点3、ポーランドが勝ち点0で迎えたグループDの最終節。全チームに勝ち抜けの可能性があり、オーストリアもオランダに勝てば首位の望みがある状況。

オランダは4-3-3のフォーメーションで、3トップがデパイ、ガクポ、マレンの並びと、フランス戦から選手を若干入れ替えて来た。対するオーストリアは4-2-3-1の形。

試合はラングニック監督率いるオーストリアが、ハイラインから縦に早い攻撃で主導権を握る。すると6分に、オーストリアはヴィマーが中で受けて左サイドに展開、プラスのクロスをマレンが綺麗なスライディングでオウンゴール、思わぬ形でオーストリアが先制する。

この得点でオーストリアはラインを下げ、今度はオランダがボールを保持する流れになるが、しばらくするとオーストリアがまた盛り返す。ようやく前半23分、マレンがスルーパスから抜け出しGKと1対1も、当たり損ねたシュートはゴール右に外れてしまう。

どうにも攻撃が上手く行かないオランダは、前半35分にフェールマンを下げてシャビ・シモンズを投入する、クーマン監督の非情な采配。しかし38分にはCKからオーストリアがシュート、フェルブルッヘンが弾くもCKからまたピンチとペースはオーストリアが握ったまま前半を終了する。

後半開始早々の2分、オランダは高い位置でボールを奪うと、シャビ・シモンズの横パスを受けたガクポがカットインからファーへ突き刺すゴールを決めてオランダが同点に追いつく。しかし14分、オーストリアはゴールラインギリギリで折り返したボールを、シュミットがヘディングで押し込んでまたリード。

27分にオランダはマレンを下げて長身のベグホルストを投入、フォーメーションを4-2-3-1に変更する。すると30分にベグホルストが頭で落としたボールをデパイが決めたかに見えたが、いったんはハンドの判定。しかしVARでゴールが認められオランダが再び同点。

ところが後半35分、左サイドをザビッツァーがドリブルで駆け上がり、いったんサイドから中へ戻したボールをバウムガルトナーがスルーパス、DFで1人ファン・ダイクが残っていたためにザビッツァーがオフサイドにならず、ニアにゴールを決めてオーストリアがまたまた勝ち越し。

41分にはオランダがベグホルストのヘディング、ロスタイムにはファン・デ・フェンのクロスをGKがセーブとオランダが攻め立てるも、そのままスコアは動かず3-2でオーストリアが勝利。裏のフランス対ポーランドがドローに終わったため、何とオーストリアが首位、オランダが3位でグループ通過という結果になった。

シュート数はオランダ11の枠内2、オーストリアが9の枠内5と、試合内容的には完全に互角。オーストリアが首位でも番狂わせとは言えないような完成度の高いチーム力を見せたといえる。ただ、長い決勝トーナメントではどこかで息切れが来てしまうのも中堅国の課題。オーストリアは準々決勝で再びオランダと相まみえる可能性があるが、果たして返り討ちにできるかどうか。

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