今大会の優勝候補であるイングランドの初戦は、ピクシー率いるセルビア。イングランドのフォーメーションは4-2-3-1で、前線はケイン、フォーデン、ベリンガム、サカの4人。対するセルビアは3-4-2-1、1トップがミトロヴィッチ、シャドーがヴラホヴィッチ、ミリンコビッチ=サビッチの並び。
試合は予想通りイングランドがボールを支配。セルビアは自陣の低い位置に5-4-1で守備をセット、イングランドにスペースを徹底的に与えない作戦。それに対して案の定イングランドは攻めあぐねる流れ。
しかし13分に右サイドでスルーパスにサカが抜け出し、クロスは足に当たってコースが変わり、ベリンガムがロケットのように飛び込んでヘディングを叩き込んで先制点を決める。
そこからセルビアがサイドを上げて高い位置からプレスを仕掛ける。21分にはイングランド陣内でパスミスを拾ってミトロヴィッチがシュートも右に外れる決定機。25分にはイングランドがカウンターからオーバーラップしたウォーカーがシュートも左に外す。
後半はセルビアがイリッチを投入してイングランド陣内へ攻め込む。14分に左サイドをムラデノビッチが抜け出し、折り返しをニアで触ったミトロヴィッチが倒されるもノーファール。
イングランドは相変わらず足元でパスを回すばかりで、たまにサイドチェンジからクロス、時々ミドルという風に攻撃は極めて単調。2列目に、世界最高のタレントであるフォーデン、ベリンガムがいるのに、全くバイタルエリアで前を向けないのが本当に不思議。
32分には、サカと交代して入ったボーウェンからのクロスに、ケインが頭1つ抜け出してヘッドも、セルビアGKライコビッチが手に当ててクロスバーに弾かれる決定機。37分にはヴラホヴィッチがミドルもイングランドGKピックフォードが右手1本で弾く。
セルビアも試合終了間際にミリンコビッチ=サビッチのミドルを放つものの、チャンスらしいチャンスは最後まで作れずそのまま1-0で勝利。イングランドにとっては勝った事だけが収穫の試合であった。
こういう大会だと、優勝候補はグループリーグでは低調な内容で何とか勝ち抜け、決勝トーナメントで尻上がりに調子を上げるのが常ではあるが、イングランドは果たしてそのレールに乗ることが出来ているのだろうか?