元日本代表のトルシエ監督が率いるベトナムが相手のアジアカップ初戦。日本のスタメンはGK鈴木彩艶、DF伊藤洋輝、谷口、板倉、菅原、ボランチが遠藤、守田、2列目が中村敬斗、南野、伊東純也、1トップが細谷の4-2-3-1、ベトナムは5-4-1のフォーメーション。
ベトナムはトルシエらしく、DFラインを高く保ってコンパクトに守り、日本はなかなか余裕を持ってボールを扱う事が出来ない立ち上がり。ベトナムも基本技術が高く、ボールをしっかり扱って変なロストをせずに繋いで来る。
序盤はあまりチャンスが無かった日本だったが、前半10分にCKからこぼれたボールを菅原がダイレクトでシュート、GKが弾いたボールを南野が押し込んで日本が先制する。しかし16分、ベトナムがCKからニアで合わせたボールが上手くファーに決まってベトナムが同点。
その後も攻めあぐねる日本は、32分にカウンターをスライディングで止めた菅原がイエローカードを受ける。そのFKからファーでヘディングを返されたボールを鈴木がキャッチできず、押し込まれてベトナムが逆転。
日本は苦しい時間が続いたが、45分に遠藤の股抜きパスから南野が前を向き、ゴール右隅に流し込み日本が同点。ロスタイムにもニアゾーンに入った菅原からのクロスに南野が合わせたシュートはGKに阻まれたが、5分には南野のドリブルからパスを受けた中村敬斗がカットインからゴラッソを叩き込み日本が逆転。
後半からはあまり存在感を出せなかった細谷に代えて上田が入る。17分には中村に代えて堂安が入り、伊東が左SHに入る。そこからはあまり日本も無理に攻撃的にはならず、ベトナムが比較的ボールを持てる展開。後半32分、守田と菅原を下げて佐野海舟と毎熊を投入。さらに39分に南野から久保にスイッチ。
すると後半40分、PA内にスッと入った久保に堂安からパス、横に流したボールを上田がゴール、ようやく試合を決める4点目。ロスタイムは日本もあまり無理せず試合をコントロール、そのまま4-2で試合終了。
まあ日本は明らかにフルパワーで入ってなかったとは言え、たった2発のセットプレイで2失点したのはいただけないし、攻撃でもSBのポジションが低くてサイド攻撃が薄く、1トップの選手が前を向く時間が少なかったのはイラク戦に向けての大きな課題となった。あとGKは本当にこの面子で大丈夫なのか・・・
それにしてもベトナム、決して前評判は高くなかったが、フラット5の組織的なハイラインでコンパクトな守備と献身的なプレスバック、攻撃では地道に繋ぐビルドアップの技術とセットプレイのアイデアで日本から2点を奪って苦しめた、トルシエらしいナイスチームだった。