グループリーグ初戦のインテル戦をドローで終えたソシエダは、2戦目がベンフィカに勝利して首位に立つザルツブルクとのアウェイ戦。ザルツブルクは中盤ダイアモンドの4-4-2で、ソシエダはいつもの4-3-3で、1トップの先発がオヤルサバル、久保は当然右ウイングで先発。
試合はアウェイにも関わらず、ソシエダが前線から積極的にプレスを仕掛け、2分には久保が2人に囲まれながらもカットインからバレネチェアのシュートに繋げるパス。すると前半7分、オヤルサバルが素早いカットインから絶妙なコントロールショットを決めてソシエダが先制。
ザルツブルクも、ソシエダの高いDFラインの裏を狙うロングボールで対抗、16分にはルノルマンが相手の腕を引っ張ってイエローをもらってしまう。ザルツブルクは相当に久保対策を練っているようで、左SBテルジッチがピッタリマークしつつ、コナテがトラオレの前に入ってパスコースを切るという、上流と下流で防ぐ入念なプラン。
それでも久保は、前半27分にカウンターでボールを受けて3人に寄せられながらブライス・メンデスにパス、そのままドリブルで持ち込みDFの股を抜く見事なゴール、久保にアシストが付く2点目。
その後はザルツブルクが攻勢に出るが、久保は足元に入ったボールは決して失わず確実に味方に繋げるいぶし銀の働き。42分には左サイドに流れた久保を倒してウマル・ソレにイエローカードをプレゼント。
ハーフタイムでソシエダは怪我を抱えたルノルマンに代えてパチェコを投入。後半早々、PA内でのワンツーからシミッチが抜け出し、GKレミーロが飛び出すもボールに触れずシミッチが倒れてPK。しかしVARでレミーロがシミッチに当たってなかったという判定でノーファール。
後半のザルツブルクは、前半の久保に楽々とキープされた反省からか、すぐに2人で寄せてスペースを与えない守備に変化、さすがの久保もこれは打開できずロストを連発。後半14分にはダイレクトパスから久保が折り返すも、テルジッチにカットされる。
試合後のインタビューで、久保は足に張りが出ていたようで後半18分に予定通りチョーと交代。バレネチェアも下がってカルロス・フェルナンデスが入る。で、これもお約束で久保が下がってボールの落ち着き先が無くなり、攻守にドタバタする毎度のパターン。
ザルツブルクは終盤に猛攻、ロスタイムにシミッチが右サイドからシュートもわずかに枠外、ロスタイム5分にはラインをえぐって折返し、そこから連続シュートもレミーロがパンチで防ぎ、そのまま0-2で試合終了。これでソシエダは勝ち点を4に伸ばし、得失点差でインテルを上回ってグループ首位に浮上した。
前節のバスクダービーでのゴールから連続得点と、ここに来てオヤルサバルが復活してきた事は非常に大きい。9月の月間MVPを受賞した久保を始めとして、ここまでの主力に疲労の色が濃くなっているので、負担の分散がこれからの課題である事は間違いない。