先日、中村敬斗の獲得を発表したスタッド・ランスの開幕戦は、今期からマルセリーニョ監督が率いる強豪オリンピック・マルセイユとアウェイで対戦。マルセイユは4-4-2のフォーメーションで、ランスは4-2-3-1、伊東は右SHで先発、中村敬斗はベンチスタート。
試合はどちらも4-4のゾーンを崩さず、セットプレイ以外にチャンスらしいチャンスが無い展開が続いたが、前半10分に右サイドを抜け出してボールが来なかったので中に入ると、ムネツィが競ったボールがこぼれて来てボレー、これがゴール右に決まって伊東の開幕ゴールでランスが先制する。
そこからはホーム開幕戦で絶対に負けられないマルセイユがポゼッションで圧倒するが、ランスも伊東が絡んでのカウンターで良い形を作り出す。ランスも何とか守っていたのだが、23分にバイタルでフリーになっていたウナヒが目の覚めるようなゴラッソミドルを決めてマルセイユが同点に追いつく。
その後はランスが伊東にボールを集めてマルセイユゴールを攻め立てるが、マルセイユはコンパクトなゾーンをゴール前に固めてクロスはもらってもシュートを許さない。
そんな中、38分に右からのパスを受けた伊東がシュート、これが相手に当たってゴールインするが、VARでその前のパスがタッチラインを割っていたという判断でノーゴール。41分にはマルセイユのヴィティーニャがゴールもオフサイド。
後半早々、伊東から逆サイドのカドラにサイドチェンジ、カドラはボールを奪われたが、ランスはマルセイユのブロックを動かして崩そうという狙いが見える。しかしマルセイユは個人能力を全面に出して1対1でゴリゴリと前進、戦況の流れを作る。
そして後半15分にカダラに代わって中村敬斗が投入、これで左右のウイングが日本人コンビとなる。中村のファーストタッチは伊東へのサイドチェンジだったがこれはギリギリ届かなかったが、リーグ・アンの選手らしくない視野の広さを披露。
20分、右サイドでのFKからサインプレーで伊東がクロス、サラマがフリーでヘッドもGKがキャッチ。ここでマルセイユもオーバメヤンを投入。27分には中村から伊東にサイドチェンジが通るが伊東からのパスがコケに通らない。
すると27分に右サイドでのスローインからパスを受けたビティーニャがアブデルハミドとのデュエルを制してシュート、これがDFに当たってマルセイユに勝ち越しゴールを決められる。
ランスも32分に中村のカットインクロスに伊東が飛び込むもボレーは枠を捉えられず。その直後には逆に伊東から中村にミドルパス、中村は絶妙なトラップでライン際からえぐってシュートも相手にカットされる。
しかしその後は中村も警戒されてスペースを埋められ、なかなか良い形でボールを受けられない。マルセイユはゲンドゥージを守備固めに入れる豪華な采配、4-1-4-1にして中央を締めてサイドへの供給を断つ形。
それでも42分に中村のクロスにファーで伊東が飛び込むも、DFと競ったために上手く足に当たらず。8分のロスタイムには中村がカットインドリブルからシュートも相手に当たり、そのまま2-1で試合終了。マルセイユが逆転で開幕戦を勝利した。
伊東は相変わらず攻撃の中心で、中村はまだコンビネーションやオフ・ザ・ボールの動きに課題はあるが、先発したカドラよりはよほど仕事をしたと言える。これからはもっと先発の出番が増えてくるのではないだろうか。