現在2位と好調のヴィッセル神戸は、今節はアウェーで6位のセレッソと対戦。セレッソのフォーメーションは4-2-3-1で、香川はボランチの一角として先発。対するヴィッセルは大迫、汰木、武藤の強力3トップを並べた4-3-3、酒井高徳が右SBで先発復帰。
試合のペースは、セレッソがボールを保持して攻めつつ、ヴィッセルはカウンターからチャンスを狙う流れ。以前にセレッソの試合を見た時は、トップ下の香川が攻撃の蓋となってひたすら遅攻をするばかりだったのだが、香川がボランチに移った事でサッカーがスピードアップ、ニアゾーンを効果的に使うモダンサッカーに変貌している。
しかし神戸のカウンターも破壊力があり、10分には山口のクロスに井手がフリーな状態でボレーシュートも、上手くヒットせずGKにキャッチされる。13分には武藤が前を向いてドリブルからシュートもDFに当たる。
セレッソは21分に左サイドからレオ・セアラがクロス、飛び込んだ香川がヘディングでシュートも、ヴィッセルGK前川がかろうじて手に当てて失点を防ぐ。22分にはGKからのフィードに抜け出した汰木がシュートもサイドネット。
そのまま前半はスコアレスで折り返したが、後半5分にセレッソはショートコーナーから船木のクロスをクルークスが頭で押し込み、先制点をゲットする。しかし神戸も直後に武藤の切れ込みから山口蛍がルーレットからゴールを決めてあっという間に同点。
その後は、大迫と武藤のキープ力で神戸が優勢に試合を進めるが、佐々木の強烈なミドルをセレッソGKヤン・ハンビンがギリギリ弾き、16分にはCKからゴールを決めたかに見えたがオフサイド。満員のホーム観客を背にしたセレッソも、香川のサイドチェンジを中心に神戸のプレスを交わして攻撃を展開、後半33分に北野と加藤を投入して点を取りに行く姿勢を見せる。
終盤になると互いにスペースが生まれてオープンな試合展開になり、個人能力で勝る神戸は40分に大迫の溜めからクロスをパトリッキがシュートもサイドネット、43分にも左に流れた大迫のクロスが流れたところを胸トラップからシュートもヤン・ハンビンがキャッチと、立て続けに決定機を作る。
ところが後半ロスタイム4分、ヤン・ハンビンのキックが流れたところを神戸GK前川が出て胸で押し出したまでは良かったのだが、そのままキックをしようとして空振り後逸、拾った北野が無人のゴールに流し込んで自身J1初得点となる勝ち越し点が決まる。そしてそのまま2-1で試合終了。
ヴィッセルは勝てば首位のチャンスだったが、これで横浜Fマリノスと勝ち点3差の2位にとどまり、セレッソは暫定で5位に浮上した。セレッソは香川がトップ下の時は前線で蓋になってトロい攻撃しか出来なかったのだが、ボランチになって大分マシになったね。J1はまだまだ混戦が続きそうだ。