「もはや順当な勝利、モロッコがアフリカ勢初のベスト4」カタールW杯準々決勝 モロッコ-ポルトガル

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スペインと120分戦ってPK戦で勝ち上がったモロッコと、スイスに6点を打ち込んで大勝したポルトガルとの対戦。

モロッコは4-1-4-1のフォーメーションで、ポルトガルはクリスティアーノ・ロナウドがベンチでラモスが1トップに入った4-3-3。

試合は当然ポルトガルが圧倒的にボールを支配。ウイングが両サイドの高い位置に張って、SBも攻撃参加して徹底的にサイドを狙うのだが、試合開始直後にFKからジョアン・フェリックスのヘッドというチャンスがあった以外は決定機を作れない。

ポルトガルは4バック攻略の定石として、DFラインで揺さぶってサイドチェンジという形は見せるものの、モロッコのDF陣はハキミを中心としてスピードがあり、パスが出てからカバーが間に合ってしまう。スイス戦でハットトリックをしたラモスは、CBとアンカーのアム・ラバトの3人に囲まれて全くボールに触れない。

前半31分に、ようやくポルトガルはロングボールのクリアを拾ったジョアン・フェリックスがダイレクトでシュートもDFに当たって枠を外れる。モロッコも35分ごろにカウンターから立て続けにチャンスを作る。39分には左からのクロスにまたジョアン・フェリックスがシュートも枠を外す。

すると前半42分、モロッコは右からのアバウトなアーリークロスにポルトガルGKディオゴ・コスタが飛び出すも、モロッコFWエン・ネシリが先に頭で触り、ボールはゴールの中へ決まってモロッコが先制する。

後半5分、モロッコはゴールに向かうFKを蹴ると、誰も触れずディオゴ・コスタがかろうじて弾く。ここでクリスティアーノ・ロナウドを投入、ラモスがインサイドハーフの位置に下がる。

このあたりからモロッコは疲れからか前半のような寄せの速さが無くなり、ポルトガルがバイタルでボールをつなげるようになり、13分には右からのクロスにラモスがフリーでヘッドも枠外、後半19分にもブルーノ・フェルナンデスがシュートもバーの上に外す決定機。

ここからはモロッコが完全にゴール前にバスを止める守備、30分頃にはポルトガルがCKを連続で得るが決められない。38分にはポルトガルがライン際でボールを奪い、折り返しをジョアン・フェリックスがシュートも、モロッコGKブヌがファインセーブ。

後半ロスタイムにはクリロナがスルーパスに抜け出しシュートもブヌがセーブ。3分にはモロッコのシェディラが立て続けにイエローをもらって退場。しかしポルトガルはパスではなくパワープレイを選択、高さに勝るモロッコが跳ね返す。7分にはクロスにぺぺがフリーで飛び込むが決められない。そして1-0のまま試合終了。

これでモロッコはアフリカ勢初のベスト4、今大会は5試合でわずか1失点、それもベルギーとクロアチア、スペイン、ポルトガルに無失点、わずかカナダに決められただけという堅守ぶり。いかにもハリルホジッチが鍛え上げたチームという感じで、決して実力がフロックでない事を見せつけた。

ポルトガルは、同じくベスト16で楽勝したブラジルと同様に、相手の堅守を最後まで崩せず敗戦。リスクを恐れてあまりに前半を慎重に入り過ぎてしまい、モロッコを調子に乗らせてしまったね。クリロナを先発させなかった監督に批判が集まっているようだが、そういう部分に焦点が当たる事自体、ポルトガルに上回る点が無かったという事だろう。

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