現在リーグ戦は9試合未勝利で17位と降格圏に沈んでいるシュツットガルトは、最下位のボーフムと早くも裏天王山の対戦。シュツットガルトはマタラッツォ監督が解任され、今節からはアシスタントコーチのミヒャエル・ビマーが暫定で指揮を取る体制。
シュツットガルトのフォーメーションは中盤ダイアモンドの4-4-2で、遠藤はアンカーとして先発、開幕からスタメンが続いていた伊藤洋輝はベンチスタート。対するボーフムは4-3-3で、怪我の浅野はベンチ外。
試合はいきなり前半2分、シュツットガルトのカトンパ・ムブンパがドリブルで2人を交わし、3人目のソアレスに足を絡められてPKの判定。これをカトンパ・ムブンパ自身がきっちり決めてシュツットガルトが幸先よく先制する。
その後はビハインドを負ったボーフムがボールを支配する流れになるが、シュツットガルトは遠藤がDFラインに入ったり、サイドに流れてカバーするなど幅広い動きでサポート、簡単にはボーフムに決定機を作らせない。
すると前半22分、シュツットガルトはカウンターから相手GKが前に出たところでカトンパ・ムブンパがボールをキープ、中に飛び込んだアーマダがゴールを決めてシュツットガルトが追加点。
しかしボーフムも前半30分にスローインから遠藤のカバーが抜かれ、シュテーガーの折り返しにシュツットガルトGKミュラーが飛び出してクリアしようとしたのだが、キックが小さくなってボーフムのアハマダに押し込まれて1点差。
そこから後半にかけてはボーフムが試合のペースを握るが、後半9分にシュツットガルトは左サイドをソサが突破、折り返しはニアに入ったプファイファーがスルー、裏にいたカトンパ・ムブンパがドッピエッタを決めてシュツットガルトが3点目。
さらに後半26分、シュツットガルトはゴールやや左30mの地点でFKを得ると、ソサのキックに競り合ってこぼれたボールに、遠藤が反応してゴールに押し込みシュツットガルトがダメ押しの4点目。ここで伊藤洋輝が投入され、フォーメーションは3-1-4-2の形になる。
後半42分にはカウンターからカトンパ・ムブンパがシュートもクロスバー、そしてそのまま4-1で試合終了、シュツットガルトはこれまでの得点力不足が嘘のようなケチャドバで裏天王山に快勝、ブンデス1部残留に向けて弾みをつける試合になった。
遠藤はこれまでのインサイドハーフからアンカーへポジションを移した事で、シュツットガルトの守備強度が上がってこれまでよりもボールを高い位置で奪えるようになった事が、得点力向上に繋がった事は確かだろう。遠藤の特性的にはインサイドハーフ向きなのだが、彼以上に守備力が高い選手がアンカーにいないとかえってマイナスになるという矛盾は、日本代表でも同様である。
伊藤洋輝は交代後も問題なくプレイしていたので、何故先発から外れたのかは不明。昨日行われたポカールでは先発していたようだ。これまでは攻撃が機能しない中、彼のフィードが生命線だっただけに、新監督になっても先発定着が期待される。