今期は第14節目にして実現したJ1大阪ダービー。セレッソ、ガンバともに勝ち点17と、どちらも調子に乗り切れない中での対戦となった。
セレッソは4-2-3-1のフォーメーションで、1トップがタガート、トップ下に清武が入る形。対するガンバは3-4-2-1で、1トップがレアンドロ・ペレイラ、シャドーに山見と中村が入る布陣。
試合はホームのセレッソがプレスの掛け合いで優位に立つ流れ。ガンバは18歳中村仁郎のスルーパスから良い形を作ったが、その後はタガートの飛び出しやCKからヨニッチのヘッドと、セレッソにチャンスが連続で訪れる。
終始優勢なセレッソだったが、前半28分には左からのクロスにフリーになっていた松田がボレーも、枠に飛ばすことが出来ない。逆に33分、原川がボールを奪われてからのクロスに山見がヘッドもセレッソGKキム・ジンヒョンがセーブ。しかしVARでラインを割ったとの判定でガンバに先制点が決まる。
ガンバは後半から4-4-2のフォーメーションに変更。後半3分にはまた松田がクロスにフリーでボレーもコースに飛ばすことが出来ない。その後もセレッソが押しまくるもなかなか得点が決まらなかったが、13分にカウンターから清武が奥埜にスルーパス、GKと交錯しながらの折り返しをタガートが決めてセレッソがようやく追いつく。
ガンバはDFラインの位置が低く、両SHが押し込まれて中盤で攻撃が組み立てられず、セレッソがセカンドボールを支配される苦しい展開。すると後半21分、山中の果敢なオーバーラップからのクロスを中に飛び込んだ奥埜がヘディングを決めてセレッソが逆転。
ガンバは反撃を仕掛けたいところだが、その後もセレッソに終始ボールを保持されてシュートまでたどり着けない。後半43分にはスローインで誰も受けに来ない事に怒った昌子と、レアンドロ・ペレイラが揉める同士討ち。
後半ロスタイムにはガンバが三浦とクォン・ギョンウォンをゴール前に上げてパワープレイ、しかしセレッソは4分にカウンターからパスを受けた奥埜がそのままゴールを決めてダメ押しの3点目、そして試合終了。
セレッソは清武、奥埜というベテランが大活躍したのに対し、ガンバは宇佐美や倉田、東口らベテランがことごとく欠場した影響があったとは言え、ガンバは3バックの時にはWBが上がれず厳しい展開、しかし4バックにしたらSHが下がって6バック化するなど戦術的には悪化する采配で、片野坂監督の迷走ぶりが目立った内容だった。