「シャルケの昇格をアシストする2位チームの撃破、田中碧はやや蚊帳の外」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第33節 デュッセルドルフ-ダルムシュタット

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一時は降格のピンチに立たされたデュッセルドルフは、ティウーヌ監督が就任以降は11戦負け無しで、前節のハイデンハイム戦の勝利でとうとう残留を確定。今節は昇格を争っている2位のダルムシュタットとホームで対戦。

デュッセルドルフのフォーメーションは4-1-4-1で、アベルカンプ真大がインサイドハーフ、アンカーで田中碧が先発復帰。対するダルムシュタットは4-4-2の形でスタート。

試合は絶対に勝利が欲しいダルムシュタットがラインを上げてハイプレスを仕掛けるが、デュッセルドルフはロングボールで対抗。すると早速3分に、相手のスローインを奪って田中も絡んで右サイドを突破すると、折り返しをイヨハがコースに流し込んで、デュッセルドルフが先制点を決める。

さらに前半10分、デュッセルドルフのカウンターからアベルカンプ真大が右へパス、クラウスからダイレクトでの折り返しを中に飛び込んだツィンマーマンが合わせ、デュッセルドルフが追加点。

その後は2点ビハインドのダルムシュタットがボールを保持する展開になるが、デュッセルドルフもカウンターで対抗する流れ。田中碧には、途中からケンペのマンマークを受けるようになったため、アンカーからポジションを変えてプレイするようになる。

ダルムシュタットは前半45分に、左からのクロスをデュッセルドルフGKカステンマイヤーが弾いたボールをティーツがダイレクトで合わせたがバーの上、ロスタイムには左からのクロスにファイファーがヘディングで合わせるも決められない。

後半からダルムシュタットは一気に3人を交代、フォーメーションを3-4-1-2の形に変更する。後半6分に、田中碧が手を出して止めに行くが、そのまま振り切られて最後はメーレムにシュートを打たれる決定機。しかし16分、デュッセルドルフのクリアボールを拾ったダルムシュタットは、スルーパスにファイファーが飛び出し、それをカステンマイヤーがセービングで倒してしまいPK。これをケンペが決めて1点差。

ダルムシュタットはゴールの直後にも、田中碧のミスから決定機を作るなど完全に攻撃のペースを握る。しかしデュッセルドルフも粘り強く守り、時折カウンターでチャンスを作るなど、試合は膠着状態に。

後半38分にはピオトロフスキに代えて内野貴史が右WBとして投入、フォーメーションを5バックに変更して守り切る態勢に。後半41分にはデュッセルドルフがロングボールからプレドルが抜け出してシュートもGKにセーブされる。

ところが後半42分にデュッセルドルフのギンチェクが報復行為で一発レッド、その相手であるジャズラも2枚目のイエローで退場、10対10の試合に。ロスタイムはダルムシュタットGKシューエンが上がりっぱなしも、デュッセルドルフは最後まで守りきって試合終了。

これでデュッセルドルフはラストのホーム戦を勝利で飾り、逆にダルムシュタットは昇格圏内から滑り落ちて4位に後退、自動昇格圏内の2位ブレーメンと残り1試合で勝ち点3差、プレーオフの3位HSVとは同勝ち点ながら得失点差で4位と、厳しい状況になってしまった。結果的に、デュッセルドルフの勝利はシャルケにとっては昇格を決めるアシストになった。

田中碧は、前半は中盤で多くのボールに触ってシンプルにパスを配給、攻撃のリズムを作る役割を担っていたが、いつもの持ちすぎからのミスもあり。前半終わりからマンマークを当てられると存在感が薄くなり、後半は防戦一方の中で、相手への詰めるスピードやボールを奪い切る守備力については、このレベルになるとまだまだ足りないという印象。久保もそうだが、ここからもう一皮剥ける必要がある。

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