「チームで苦境が続く田中碧、久々の先発で自ら打開の糸口をつかむ」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第24節 ヤーンレーゲンスブルク-デュッセルドルフ

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現在13位で1部昇格はほぼ絶望的になったデュッセルドルフは、アウェイで10位のヤーンレーゲンスブルクと対戦。デュッセルドルフは連勝中ながら、何故かここまでサブに回っていた田中碧をスタメンで起用して来た。

ヤーンレーゲンスブルクのフォーメーションは4-2-3-1で、デュッセルドルフも同じ4-2-3-1で、田中碧はダブルボランチの一角で先発、アベルカンプ真大はベンチスタート。

前半6分、田中碧のプレッシャーが相手のミスパスを誘い、ギンチェクが飛び出すもシュートのタイミングが遅れて相手にカットされる。11分にはCKから相手のクリアミスを拾ってクラウスがシュートもGK正面。直後にはゴール前の折返しをゾボトゥカがフリーでシュートもファーに外す超決定機。

23分には田中碧のアーリークロスにギンチェクが折り返し、クラウスがシュートも競った相手の足に当たる。27分にもクロスからピョートルスキーがこれまたフリーで頭から飛び込むも、やっぱり右に外してしまう。

後半も一進一退の攻防が続き、11分には田中碧がバイタルでこぼれ球を拾ってシュートを打つも、相手に当たってスローイン。しかしその後はまた試合は膠着状態に陥る。

さらに後半30分を過ぎると、アウェイでの勝ち点1を意識したのかデュッセルドルフが引き気味になってしまい、ヤーンレーゲンスブルクがボールを保持する展開が続く。田中碧はマイボール時にDFラインまで下がり、3バックのようにビルドアップでフォローする。

36分にはPA内で浮き球を田中碧がシュートも、残念ながらギリギリオフサイド。その後はヤーンレーゲンスブルクがパワープレー気味に押し込む流れになるが、そのまま0-0のスコアレスドローで終了。

ここでも何度か書いているように、田中碧はフロンターレのように中盤でボールを出し入れしながらリズムを作って行く選手なのだが、デュッセルドルフではそもそも周りはパスコースを作ってくれないし、カバーリングもしてくれないので、デュエルを自分で打開しなければパスを出す事さえ出来ない。

なので、今まではDFラインに下がったり、サイドに流れたりしてフリーな状況を作っていたのだが、そうするとボールは持てても中盤での人が足りなくなって、遠い位置にいる田中碧もPA内に飛び込む事はほとんど無いため、結果的にゴールから遠ざかってしまう。そこがスタメンを外れた理由だろう。

しかしこの試合では、積極的にとまではいかないが中盤でのデュエルを厭わず、まだ後ろに下がってボールをもらいたがる癖は抜けていないが、今までより一歩進んだ姿を見せていた。チャンスの数自体はデュッセルドルフが圧倒していたので、次節も起用されることを期待したい。

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