「ネルシーニョ采配を逆手に取り、”戦術山中”で柏を粉砕」J1第33節 浦和レッズ-柏レイソル

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ACL圏を目指して3位のヴィッセル神戸を勝ち点5差で追いかける浦和は、ホームで13位の柏レイソルと対戦。フォーメーションは浦和も柏も4-2-3-1。

試合の序盤は柏ペースだった。高い位置を取る浦和のSBが明けたスペースに流れるクリスティアーノへのロングボールで深さを作り、トップ下のサヴィオがフォロー。浦和のプレスを掻い潜って攻める形で機能していた。

しかし浦和は13分に山中がゴールをかすめる惜しいミドルを放つと、15分にはバイタルで江坂が前を向き、ユンカーのラストパスを汰木が逆サイドに決めて先制する。さらに20分、柏のクリアミスを拾った柴戸にエメルソン・サントスがタックルに行ってしまいPK。関根のキックをキム・スンギュは完全に読んでいたがボールは脇の下を通ってしまいゴール。

さらにわずか2分後、浦和がサイドチェンジからヤマナカがクロス、これは柏がカットしたが、こぼれ球を汰木が拾ってファーサイドにミドルを突き刺して3点目。これで早くも勝負の行方がほとんど決まってしまった。

それまでは押し上げが中途半端だった柏がだいぶコンパクトになって、ポゼッションで優位に立つ展開になると、33分に神谷がカットインからアーリークロス、これをフリーになっていたサヴィオが頭でコースを変えて流し込み1点を返す。37分にもクリスティアーノがDFラインを抜け出しGKと1対1になるが大きく外してしまう。

これが決まっていれば試合は分からなかったかもしれないが、前半終了間際に平野からの一発のロングパスにユンカーが抜け出し、エメルソン・サントスと競り合いながらドリブル、しっかりファーにコントロールショットを決めて4点目。

前半は中途半端な甘い寄せのマンマークで守備が釣り出され、そのスペースを浦和に使われまくっていた柏だったが、後半はアンカーを置いてゾーン寄りに振ったおかげで守備は安定したが、後半15分にそのゾーンの間にスルーパスを通され、左からの折返しを江坂が決めて5点目。これで完全に勝負あり。

柏は前半の入りを完全に間違え、しかもエメルソン・サントスが大ブレーキで一気に試合が崩れてしまった。後半は修正したが時既に遅し。浦和はシュルツと酒井、岩波の「3バック」が安定する分、山中が攻撃で持ち味を発揮、柴戸と平野がボールを素早く動かし柏のマンマークを無力化、全てが良い方向に転がったナイスゲームだった。この勢いでACL圏を狙っていきたいところだね。

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