「10人になってガス欠のオランダ、為す術もなくグループ3位のチェコに完敗」EURO2020 ベスト16 オランダ-チェコ

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グループリーグ3戦全勝で首位通過を決めたオランダは、イングランドとクロアチアに次ぐ1勝1分1敗の3位で通過したチェコとの対戦。

試合が行われたハンガリーは観客の入場制限なし、誰もマスクをしていない両チームのサポーターで埋まったスタジアムを見ていると、東京五輪中止論でメディアが埋め尽くされている日本と同じ地球上、同じ時間軸に存在しているとは思えないよね(苦笑)。

デパイを中心とした前線のボールを引き出す動きと、基点を作ってからどんどん後ろの選手が飛び出す攻撃で、グループリーグ8得点というユーロ出場チームの中で最多を記録する攻撃力が特徴なのだが、序盤は高いラインを取るチェコ相手に何度も良い形を作り、これはやはり力の差があるかなと思った。

が、チェコはオランダの攻撃にすぐアジャスト、マンマークの組織が整備されるとオランダの攻撃はとたんに停滞してしまう。前半終わり頃にまたサイドアタックの形を何度か見せたのだが、GKヴァツリークの好プレイもあって結局スコアレスで前半を折り返す。

後半6分、オランダはマーレンがドリブルでDF2人を抜き去り、GKも交わそうとして飛び出したヴァツリークに抑えられる超決定機をモノに出来ず。その直後にデ・リフトがシックと競り合い、わざと手で止めて決定機を阻止したというVARの判定で一発レッド。この2つのプレイが運命を決定づけた。

10人のオランダは4-4-1でゾーンを作って守るのだが、暑さのせいもあってか足が止まりがちでプレスがかからず、ボールを奪ってもすぐチェコにセカンドボールを支配される。そして後半23分、CKからの折返しをフリーのホレシュが押し込み先制すると、40分にはセカンドボールを拾って突破からの折返しをシックが押し込み2点目。

もうオランダにひっくり返す力は残されておらず、あとはチェコがしっかり試合をコントロール、そのまま0-2で試合終了。チェコがまさかの快勝でデンマークとの準々決勝に臨む事となった。

オーストリアに苦戦したイタリア、おそらくロシアW杯で日本と対戦したベルギーにも言える事だが、決勝トーナメント1回戦の相手が格下だと、どうしても受けて立ってしまうというか緊張感に欠けた入りをしてしまい、歯車が噛み合わずにズルズル行ってしまうパターンにオランダも嵌ってしまったように思う。

イタリアとベルギーは最後に何とか帳尻を合わせたが、オランダはデ・リフトが退場した上に疲れで足が止まり、挽回する事が出来なかったのだろう。今日の試合では、優勝候補筆頭のフランスがスイスに敗れる波乱があり、今回のユーロはコンディションや戦術の浸透度が勝敗の大きなポイントになる大会だと言えそうだ。

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