シント・トロイデンが伊藤達也を含む13名の新型コロナウイルス感染者を出してしまい、順延明けとなった試合。シント・トロイデンは4-4-2のフォーメーションで、鈴木優磨がFW、右SBに橋岡、GKにシュミット・ダニエルと日本人3人が先発、メヘレンは4-3-3のフォーメーション。
試合は序盤からシント・トロイデンが積極的で、橋岡が高い位置を取って何度もクロスを上げるが、前半7分に橋岡からのパスをラヴァレーがバックパス、これが相手へのプレゼントになってシュートを打たれるがGK正面で命拾い。
しかし前半11分、右へのサイドチェンジに橋岡が飛び出しグラウンダーのクロス、これを中で鈴木優磨がきっちり右足で合わせてゴール、シント・トロイデンが先制する。
その後はメヘレンが一転してボールを支配、17分にはヴァンレルベルゲが強烈なミドルを放つもシュミット・ダニエルがかろうじて片手で弾く。35分には橋岡の裏を取られたパスからクロスのこぼれ球をフリーになっていたムラブティがシュートもコースが甘くシュミット・ダニエルがキャッチする。
前半39分、右からのクロスに鈴木がファーで走り込むと、ウォルシュが鈴木を腕で引っ掛けて倒しPKの判定。これはムボヨに鈴木がキッカーを譲ってゴール、シント・トロイデンが2点目を決める。
後半は逆にメヘレンがサイドを支配、橋岡もなかなか上がれずボランチがラインに吸収されて苦しい展開のシント・トロイデン。しかし後半10分、CKからの流れでクロスを鈴木がヘッド、だがGKのファインセーブに阻まれる。後半25分にも右からのクロスに鈴木が頭で叩きつけたボールが、ゴールわずか右に外れる決定機。
そこからはメヘレンがボールを支配する流れは変わらないものの、シント・トロイデンもだんだん守備に慣れてきてチャンスを簡単には作らせない。28分には橋岡がゴール前でクリア、そこから一気に駆け上がってカウンターの基点になる運動量で魅せる。34分にはシント・トロイデンが4対2のカウンターで橋本からのクロスが惜しくもオフサイド。
メヘレンは後半44分に右サイドからのクロスがシント・トロイデンのDFラインを抜け、スルッと抜け出したデ・カマルゴに押し込まれて1点差。ロスタイムにはメヘレンがサイドに振った攻撃からのヘッドもシュミット・ダニエルがキャッチ。最後のCK連発も最後まで耐えきり試合終了。シント・トロイデンが6試合ぶりの勝利を飾り、残留へ1歩前進した。
鈴木は得点だけじゃなく前線での基点としても機能、森保監督との確執が噂されるが、間違いなくポスト大迫の一番手だろう。橋岡も豊富な運動量で攻守のあちこちに顔を出し、シュミット・ダニエルは安定したセービングで勝利に貢献、3人共十分代表の座を狙えるポテンシャルがあるのではないか。6月のミャンマー、タジキスタン戦で是非彼らを見てみたい。