「3バックの左で先発出場した酒井、SBやWBでの低評価を覆した理由は?」フランス・リーグアン第31節 オリンピック・マルセイユ-ディジョン

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既に4位のモナコとは勝ち点14の差が開き、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグへの道は絶望、唯一ヨーロッパカンファレンスリーグという3つ目の欧州カップ戦に可能性を残しているマルセイユ。

今節はホームで最下位のディジョンと対戦する、勝って当然の試合ではあったが、酒井が3バックの右CBで出場してチームからの評価が高かったという事で試合を見てみた。

マルセイユのフォーメーションは3-4-2-1で、1トップがミリクでシャドーにパイェとトヴァンが入った形。対するディジョンは3-4-2-1の形で臨んだ。

試合はどちらも慎重な立ち上がり。基本的にマルセイユがボールを保持する流れで、パイェとトヴァンはポジションこそシャドーだが、中にポジションを取って基点となり、WBのエンリケとリロラがウイングとして働く形。

酒井も単なるCBで落ち着くのではなく、前半16分にはWBばりに左サイドをオーバーラップするも、攻撃に絡めずすぐさま自陣へ戻る。そこからはディジョンの守備をなかなか崩せなかったが、前半のロスタイムに右サイドを攻め立てると、パイェのCKからバレルディが頭で合わせて先制する。

後半もマルセイユがボールを保持する展開で始まり、9分にはパイェがクロスにフリーで合わせるも枠に飛ばせず。15分にもバイタルでのキープから右サイドへパイェがオーバーラップしてのシュートもディジョンGKアラグベに阻まれる。

その後は膠着状態が続いたが、後半34分にパイェのFKにアルバロ・ゴンサレスが頭で合わせると、これが相手に当たってコースが変わりゴールイン、マルセイユが勝利を引き寄せる2点目を決める。

そこからはさすがにディジョンが攻撃の主導権を握るが、決定的なチャンスを作るまでには至らず、逆にマルセイユがカウンターを仕掛ける場面が増えるものの、どちらも得点を奪えないままに後半ロスタイムへ突入、1分過ぎには左からのクロスを酒井がクリア、そしてそのまま2-0で試合終了。

CBで出場した酒井については、サンパオリ監督が絶賛したらしいが、ぶっちゃけプレイの内容としては相手のFWやウイングに対してヨーイドンで走り負けなかったぐらいで、あとはさほど印象的なプレイは無く、WBやSBで出場した時のスケープゴートぶりから何かが変わったようにはとても思えない。

あえて言うなら、守備がなかなか安定しなかったマルセイユにあっては、つまらないミスや走り負けをしないだけで貴重な存在だったのかもしれない。しばらくはCBでの起用が中心になるかもしれないが、その動向に注目して見てみたいところだ。

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