「グロス監督はじめ、チームスタッフ5人の首をまるごと飛ばした遠藤のドッピエッタ」ドイツ・ブンデスリーガ第23節 シュツットガルト-シャルケ

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前節はケルン相手に4試合ぶりの勝利を飾ったシュツットガルトは、17位のマインツと勝ち点8差でダントツの最下位に低迷しているシャルケと対戦。

シュツットガルトはいつもの3-4-2-1で、前線はカライジッチ、カストロ、フェルスターの3人、遠藤はもちろんボランチで先発。対するシャルケは4-1-4-1のフォーメーション。

前半4分に、シャルケがGKと1対1になる決定機を作った時はオッと思ったが、徐々にシャルケはミスが多くなってシュツットガルトが押し込み始めると、10分にCKからファーで完全なフリーになっていた遠藤がやすやすとダイレクトで叩き込んでブンデス初ゴール。

この場面、遠藤をマークしていた選手が何を思ったかキックの瞬間に前に飛び出し、結果的に遠藤には誰も付いていない状態になってしまった。プロチームとしてはあり得ないレベルのボーンヘッドである。

その後はややシャルケに勢いが出るものの、今度は前半26分、左コーナーからカストロが蹴ったCKが、バウンドしながらファーに抜けると、1点目と同じようにドフリーになっていた遠藤が難なく押し込んで2点目。今度は遠藤に最初から誰もマークが付いていなかった。

さらにシュツットガルトは、ケンプフのミドルをGKランガーがわずかに手に当ててゴールを防ぐスーパープレイを見せた後、CKからあっさりカライジッチに高さで負けて3失点目。その後も至近距離からカライジッチがクロスに合わせる決定機があったが、逆にシュツットガルトゴール前でのこぼれ球を押し込まれ、シャルケが1点を返して折り返す。

シャルケは前の5人がプレスをかけるのはいいのだが、後ろの5人と連動していないので、いったんプレスを突破されてしまうと全くフィルターがかからず、DFラインの4人がパイロンのように立っているだけになってしまった。しかし後半は、ボールホルダーへの寄せが早くなってシャルケの守備が改善、攻撃ではSBが高く上がってシュツットガルトのサイドを押し込み始める。

後半20分には遠藤がプロフェッショナルファールでイエローカード。ゴール前25m正面でFKを与えるもキックは壁に当たる。23分には右サイドを突破されてPA内からシュートを打たれるも、シュツットガルトGKコペルがブロックするが、26分にアリがPA内に切れ込んだところを遠藤も絡んで倒してしまいPK。

これで点が決まっていれば試合は分からなかったのだが、キッカーのベンタレブが甘いコースに蹴ってしまってコペルがあっさりセーブする。その後もシャルケが押し込む展開が続き、遠藤はラインの前を動き回ってボールにアプローチする毎度の役割。

すると後半43分、シュツットガルトのカウンターから遠藤がドリブルから縦パス、これを受けたクレメントがターンからゴール左に見事なシュートを決めて突き放すと、ロスタイムに遠藤の折返しパスからディダビがツータッチからミドルを決めて、遠藤に2アシスト目がついて試合終了。

シャルケがボロボロと聞いていたが、遠藤の2ゴールに繋がったセットプレイの守備が間抜けだっただけで、後半の攻撃には迫力があって遠藤も対応が後手に回るシーンが続き、PKが決まっていたらどっちに転んでもおかしくない試合だった。

しかし結果は結果。この敗戦がきっかけで、シャルケはグロス監督、シュナイダーSDらクラブスタッフ5人を解任する荒療治を施す事になった。選手からも監督解任の直訴があったらしいので、既にチームは崩壊していたのだろう。内田が在籍した当時はチャンピオンズリーグベスト4まで進んだ名門だが、今シーズンでの2部降格は避けられそうにないだろう。

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