ともに最近の5試合が3勝1分1敗と好調同士の対戦。ホームのビーレフェルトは4-4-2のフォーメーションで、堂安はいつものように右SHで先発。対するフランクフルトは3-4-2-1で、長谷部がダブルボランチの一角に入り、鎌田が右シャドーで先発復帰。
試合はアウェイのフランクフルトがボールを支配する流れで始まる。前節はロングボール戦術でリズムを作ったビーレフェルトだが、フランクフルトのCB相手には分が悪く、なかなか攻撃のペースを作る事が出来ない。
前半10分に、ようやく高い位置でボールを奪って堂安がカットインからシュートもフランクフルトGKトラップにキャッチされる。12分にはPAすぐ外からのFKを鎌田が蹴るが、壁に当たってゴールならず。20分にはセンターでボールを受けた堂安がドリブル、マークを受けながら突進する。
すると前半25分、鎌田の守備から始まった攻撃で、ビーレフェルトがPA内でクリアしたボールが味方に当たり、アンドレ・シウバの前に溢れてそのままゴール、フランクフルトがラッキーな形で先制点をゲットすると、直後のCKからコスティッチが30mのゴラッソなロングシュートを叩き込んで2点目。
さらに33分、フランクフルトはカウンターから鎌田がスルー、右サイドからドゥルムがクロス、左のコスティッチがワンタッチで落としたボールをアンドレ・シウバが蹴り込み、あっという間に3点目を決めてしまう。が、ビーレフェルトも前半37分に、堂安のポストから右サイドへ展開、クロスをコルドバがニアに頭で決めて1点を返す。
しかしフランクフルトは後半6分、カウンターから鎌田が中央でドリブル、パスを受けたコスティッチのクロスが相手のオウンゴールを誘って4点目。15分には鎌田のショートコーナーからリターンをもらい、そのままドリブルシュートも相手に当たってしまう。
後半26分に長谷部が交代した直後、ワンタッチでの落としからリターンをもらった鎌田が左サイドから折り返すと、後半に投入されたヨビッチがダイレクトで合わせてダメ押しの5点目。38分にはビーレフェルトのカウンターからクロスに堂安が飛び込むもヘディングが上手くヒットせず。結局試合はアディショナルタイムを取らずに1-5で終了。
長谷部は序盤にリードを作ったのもあってか、いつもの早いタイミングでのパス出しは自重、しかし常に中盤で必要な場面に顔を出して未然にピンチを防ぐベテランらしいプレイぶりを見せた。試合の流れを読んで最適解を導き出す能力は、この年令になっても進化しているから恐ろしい。
鎌田もボールには良く絡んだのだが、やはり全速力な走りをほとんどせず、基本的にリアクションによる動き出しがメインのプレイスタイルなので、長谷部とは逆に消極的なイメージをサポーターに持たれてしまいがち。まあ、今さら修正は難しいんだろうが、それだけに得点という結果は欲しい。
堂安は右SHではあるが、流れでトップ下のポジションを取る場合が多く、攻撃のターゲット、基点として働きつつ、守備にも精力的に走る大車輪の働きだったが、前節に比べるとやや冷静さを欠いて左足の強引なプレイで終わってしまった印象だったね。